ソフトバンク・千賀 キャリアハイで堂々とメジャー挑戦へ「今までの数字を上書きするイメージ」

[ 2022年1月24日 05:30 ]

トレーニングに励むソフトバンク・千賀(撮影・岡田 丈靖)
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 自分を超える――。ソフトバンク・千賀滉大投手(28)が23日、筑後のファーム施設で自主トレを公開した。1月上旬から21日まで沖縄・宮古島で汗を流し、順調な調整ぶりをアピール。メジャー挑戦を視野に入れるエースは、今季中に海外フリーエージェント(FA)権取得の資格を満たす見込みだ。堂々と海を渡るためにもキャリアハイのシーズンを目指し、腕を振る。

 真っ赤なウエアに鋭いまなざし。引き締まった千賀の表情が今季に懸ける思いを物語っていた。

 「今までの数字を上書きするイメージ。そこはマストだと思っているので、絶対にやり遂げます」

 目指すのはパーフェクトイヤーだ。これまでの自己最高勝利数は17年から19年の13勝。防御率の自己最少(規定投球回未到達シーズンを除く)はタイトルを獲得した20年の2・16。三振は最多奪三振に輝いた19年の227。「タイトルに関しては相手があることなので」としたが、全部門でキャリアハイをマークすれば、自身初の沢村賞も見えてくる。

 全てはメジャー移籍が前提にある。昨季は13試合で10勝3敗、防御率2・66で6年連続2桁勝利をマーク。年俸6億円でサインした契約更改では、シーズン終了後に契約の見直しや破棄ができる「オプトアウト」付きの5年契約を結んだ。今季中に海外FA権取得見込みの千賀にとっては“メジャー手形”ともいえる契約。まずは「自分自身がしっかり取り組むことだけ」と目の前の結果にこだわる。

 3年ぶりの開幕投手の座も狙っていく。昨年は両ふくらはぎのコンディション不良で出遅れるなど、過去2年間は開幕に間に合っていないだけに、「しっかり取り組む中で、そうなればいい。資格を得られるように、丁寧に生きていきたい」と静かに闘志を燃やす。昨年、開幕投手を務めた石川とは合同の自主トレで汗を流し、「やらなきゃいけない立場の投手がしっかり投げることが勝つための条件。一緒に切磋琢磨(せっさたくま)してやっていけたら」と共闘を誓った。

 この日はキャッチボールやウエートトレーニングなどを行い、「順調にきていることは間違いない」と万全の態勢。メジャー挑戦へ、自己最高の自分へ。「全力でぶつかっていきたい」と千賀が千賀を超えていく。 (福井 亮太)

 〇…田中正が千賀の背中を追う。「野球に対する姿勢は本当にマネしないといけない。追いつき、追い越せでやりたい」と意気込む。宮古島での“千賀塾”ではエースから「もっと自分の能力を信じたらいい」とエールを送られ、奮起。既にブルペンにも入っている。「自分の持っている可能性を信じれば、過去5年とは違う結果がでるんじゃないか。1年間、一度も(2軍に)落ちないことを目標にやりたい」と強い自信を示した。

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