リアル「ダイヤのA」 国学院久我山の左腕・松本慎之介が「ムービングファスト」で狙うエースナンバー

[ 2022年1月24日 22:46 ]

センバツで背番号1を狙う松本慎之介(撮影・柳内 遼平)
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 昨秋の東京大会で優勝し、センバツ出場が確実な国学院久我山が24日、杉並区のグラウンドで行われた練習を公開した。昨秋は背番号10をつけた最速130キロ左腕・松本慎之介(2年)はブルペン入り。テンポ良く45球を投げ込み「体の使い方を意識した。左足で地面を強く押すことができました」と語った。

 1メートル72、74キロの左腕・松本はリアル「ダイヤのA」だ。同野球漫画の主人公・沢村栄純のように松本の直球は動く。少し落ちたかと思えば、次の球はシュート気味に変化。次はカットボールのように鋭く動いた。最速は130キロだが、ランダムに変化する“魔球”。「自分の特徴であり、持ち味だと思っています」と胸を張る。

 松本の「ムービングファスト」は筋金入りだ。小学生時から変化していた直球に本人は「きれいな真っすぐを投げたかった」と不満だったが、田無シニアでプレーした中学生時にチームメートから「ダイヤのAみたいだ!」と指摘されてからは長所と考えるようになった。ボールの変化はリリース時の力の入れ具合で変わり、本人も投げるまでどんな変化をするかは分からない。

 冬の練習期間は球威アップを目指して投球フォームの修正に取り組んだ。リリースの際に軸足となる左足を強く蹴る形に変えたことで力強さは増した。140キロ超の直球を目指し「1日1日成長している実感がある。捕手からは“速くなっている”と言われます」と手応えを語る。

 昨秋は継投で東京大会を制した国学院久我山。初の聖地に挑む松本は「エースになってチームの中心としてゲームをつくっていきたい」と力を込める。一冬越えてスケールアップした左腕が“魔球”を武器に同校のセンバツ初勝利を狙う。(柳内 遼平)
 
 ◇松本 慎之介(まつもと・しんのすけ)2005年(平17)1月12日生まれ、東京都武蔵野市出身の17歳。小3から「桜堤ユニバース」で野球を始める。国学院久我山中では「田無シニア」に所属。国学院久我山では2年夏からベンチ入り。50メートル走6秒1。遠投83メートル。憧れの選手は阪神・岩崎、ソフトバンク・和田。1メートル72、74キロ。左投げ左打ち。

 ▼特技は指パッチン 小学生の頃にお風呂で練習していたら上手くできるようになりました。家でB’zを歌いながらやっています。

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