三菱重工West・森翔平投手 130球完封で証明した球威とスタミナ

[ 2021年10月9日 05:30 ]

11日ドラフト会議 私マル注!サウスポー 今年は逸材ズラリ(4)

三菱重工Westの森
Photo By スポニチ

 ドラフト前、最後の猛アピールだった。9月27日。都市対抗近畿2次予選、第3代表決定戦に先発した三菱重工West・森が、回を追うごとに、ギアを上げていった。パナソニック打線を相手に、3安打完封。10三振を奪う力投を見せ「去年負けた相手なので、リベンジできてよかった。1―0の完封は、たぶん今までの野球人生で初めて」と振り返った。

 アクシデントも乗り越えた。9月16日の大阪ガスとの第1代表決定戦では、打球が左手首を直撃。打撲の診断に胸をなで下ろし、11日後の快投につなげた。「あとアウトいくつ、と思って投げていた」と、味方が挙げた1点を守り抜く130球の熱投だった。

 どっしりとした下半身でタメをつくり、テークバックの小さいフォームから、140キロ台中盤の直球を投げ込む。変化球はカットボール、チェンジアップの切れが良く空振りを奪える球種だ。ヤクルトの橿渕聡スカウトグループデスクが「上位は揺るがない」と高い評価を口にする。社会人では三菱自動車倉敷オーシャンズの右腕・広畑とともに、即戦力として堂々のドラフト1位候補となった。

 スピンの利いた直球の最速は150キロ。100球を超えても球威が落ちない、強じんなスタミナも持ち味。プロでも先発でローテーション入りの期待が懸かる左腕は「あとは祈るだけ。予選最後に完封できたのは自信になった。ゼロで抑えられる投手になりたい」と、運命の日を心待ちにしている。

 ◇森 翔平(もり・しょうへい)1998年(平10)1月1日生まれ、鳥取市出身の23歳。青谷小1年から青谷スポーツ少年団で野球を始め、青谷中では鳥取クラウンボーイズに所属。鳥取商では1年夏からベンチ入りし、甲子園出場経験はなし。関大では3年春からリーグ戦に登板し、4年秋の明治神宮大会準優勝に貢献。1メートル77、80キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

2021年10月9日のニュース