ヤンキースの実況アナが危機一髪 洪水のNYで車に取り残される 同僚が救出

[ 2021年9月3日 13:03 ]

水没した車の中から同僚に救助されたジョン・スターリング氏(AP)
Photo By AP

 ニューヨーク市内は1日から2日にかけて記録的な大雨となったが、大リーグ・ヤンキースの実況アナ(ラジオ)を務めているジョン・スターリング氏(83)が、ヤンキースタジアムから車で帰宅する途中で冠水した道路で身動きが取れなくなり、同僚の実況アナが現場で救出した。

 ヤンキースは8月23日から9月1日まで西海岸に遠征。新型コロナウイルスの影響で放送スタッフはロードゲームの現場には行けないため、スターリング氏らはカリフォルニア州アナハイムで開催された1日のエンゼルス戦もニューヨークのヤンキースタジアムで放送していた。

 AP通信によればスターリング氏は1日の午後10時、スタッフの中では最初に球場をあとにしたが、球場から10キロほど離れたニュージャージー州のエッジウォーター付近で、水につかって車が動かないという危険な状態に陥った。

 このとき、同じニュージャージー州在住で、スターリング氏とは実況時のパートナーとなるコメンテーターのスージン・ウォルドマンさん(74)が、スペイン語放送を担当しているリッキー・リカルド氏にスターリング氏が立ち往生となっていることを知らせ、この一報を受けたリカルド氏が四輪駆動車(JEEP)で現場に直行。現場では25台の車が水没していたが、リカルド氏はスターリング氏の車の後ろまで到達して無事に車から連れ出した。

 ニューヨーク市内では12人が命を落としたが、このうち1人は水没した車の中で死亡。ただし救出に成功したリカルド氏はこのあと、車が通れる道をなかなか見つけられなかったために、そこから800メートルしか離れていないスターリング氏の自宅まで1時間を要したと語っている。
 

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