阪神・矢野監督「中継ぎのもう1枚、2枚は課題」救援陣コマ不足で“岩崎温存が裏目”

[ 2021年7月8日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4-6ヤクルト ( 2021年7月7日    神宮 )

<ヤ・神>8回、ヤクルト・渡辺に勝ち越しの適時二塁打を打たれた阪神・斎藤(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の先を見据えた温存策が裏目に出た。4―4の8回。下位の8番から始まる状況を加味して4番手に斎藤を投入した。1死二塁から渡辺に初球のスライダーをはじき返されて左越えの適時二塁打。わずか8球で決勝点を奪われ、力尽きた。

 「昨日スア(レス)ちゃんが行ってなかったら、あそこ(同点の8回)で優(岩崎)って行けるんだけど、スアちゃんの登板もこれだけ増えて、何でもかんでも優、スアちゃんていうわけにはね…」

 矢野監督は継投の意図を明かした。平時なら同点8回はセットアッパーの起用が定石だろう。ただ、9連戦のまだ2戦目。加えて前夜は5点優勢の9回に馬場が反撃を許したことで1死からスアレスを投げさせていた。8回は2人以外の救援陣をつぎ込んでしのぎ、9回は同点なら岩崎、勝ち越していればスアレスの投入。どちらか1人を使って、勝ちか引き分けに持ち込む公算だった。

 「連戦も続くし、疲労もあるし…というところでは下位(打線)のところを何とか。何人でもっていうか。いるメンバーで一人必殺ぐらいでいけたら…というところはあった」

 斎藤は前回4日の広島戦でプロ初ホールドを挙げたばかり。重要局面を託すだけの期待感はあったが、3年目でプロ初黒星が付いた。5年ぶり5度目の救援登板だった岩田稔は1死も取れず、この回3人目の石井大も犠飛で2点差へ広げられた。皮肉にも劣勢に立たされた9回の攻撃中に初めて岩崎はブルペンで準備した。

 「中継ぎのもう1枚、2枚というところは課題でもある。でも、みんな逃げたわけではなく、勝負にいった結果。監督として受け止めながら前に進んでいこうかなと思います」

 再び巨人に許した1・5ゲーム差への接近。絶対的存在の岩崎、スアレスの出番がないまま接戦に競り負けた事実は悔やまれ、責任を背負った。(山本 浩之)

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