高知・森木 絶対王者の大阪桐蔭をナデ斬り11奪三振 こん身の106球にスカウト陣も賛辞の嵐

[ 2021年7月4日 05:30 ]

練習試合   高知3-4大阪桐蔭 ( 2021年7月3日    龍間ぐりーんふぃーるど )

<高知・大阪桐蔭>大阪桐蔭打線に投げ込む高知先発の森木(撮影・坂田 高浩)
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 第103回全国高校野球選手権(8月9日から17日間、甲子園)の地方大会は3日、愛知、兵庫、鹿児島、沖縄大会が開幕した。また、大阪桐蔭と高知の練習試合が行われ、今秋ドラフト上位候補の高知・森木大智(3年)が7回11奪三振を奪う快投を見せた。

 各地で地方大会が開幕する中、プロ12球団49人のスカウトが大挙詰めかけたのはドラフト上位候補右腕VS絶対王者の練習試合だった。最速154キロの高知・森木大智が大阪桐蔭戦に先発。7回9安打3失点ながら、最速152キロで11三振を奪った。同候補の池田陵真に対しては4打数4三振。大物ぶりをいかんなく発揮した。

 初回こそ直球を狙われ3安打で2点を失ったが、修正力が大器の証だ。決め球のスプリットに加え、カットボール、チェンジアップを織り交ぜて超強力打線に的を絞らせない。6回に3点目を失ったが、ラストの7回にはギアを上げ3番・池田、4番・花田を2者連続で3球見逃し三振。スタミナを切らすどころか、エンジンを再度噴かせて牛耳った。

 今秋ドラフト目玉の成長をプロも感じ取った。「最後の方もボールの力は落ちていなかったし、変化球も良かった」と阪神の山本宣史スカウト。ソフトバンクの永井智浩統括本部編成育成本部本部長兼スカウト・育成部部長も「球に力が伝わっている。(ドラフト)上位は間違いない」と最大級の評価。今春の四国大会を制した際には「何とか甲子園に絶対行って優勝すると強く思って練習に取り組んでいる」と話していた森木。敵将の西谷浩一監督にも「ああいうピッチャーを打たないと、甲子園では勝てない」と言わしめた。こん身の106球は、自らの株を急上昇させる“強烈デモ”となった。(北野 将市)

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2021年7月4日のニュース