阪神・西勇 古巣相手に意地の7回2失点 12球団勝利お預けも矢野監督「状態は上がりつつある」

[ 2021年6月2日 05:30 ]

交流戦   阪神2ー5オリックス ( 2021年6月1日    甲子園 )

<神・オ>7回2失点の力投を見せた西勇(撮影・成瀬 徹)
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 阪神は1日、オリックスとの「関西ダービー」初戦を2―5で落とした。先発した西勇輝投手(30)は6試合連続2桁安打していた相手打線に対し7回5安打2失点と粘投。打っても5回2死一、二塁から反撃の適時二塁打を放ったが白星にはつながらず、18年まで在籍した古巣を倒しての「12球団勝利」はお預けとなった。

 苦しい局面は何度も訪れたが、西勇は7回2失点と粘った。それでも古巣から白星をつかむことはできず史上19人目の「12球団勝利」はお預け。試合後はコメントを残すことはなかったが、代わって、矢野監督が粘りの投球を称えた。

 「内容も別に悪いとは思ってない。状態は上がりつつあるかなというふうに見ているし、点を取られた後に粘ってくれたっていうのも、まさにそういうところが見えたかなと思う。しっかり投げてくれた」

 序盤に先制を許した。2回は簡単に2死を奪ってから、福田に右前打されると、紅林に右中間に適時二塁打を浴び先制点を許した。下位打線にわずかな隙をつかれた。4回も1死から連打と四球で満塁とされ、紅林の遊ゴロ併殺崩れの間に1点を失った。

 打撃でも、勝利への執念を見せた。0―2の5回2死一、二塁で迎えた打席で、山岡のカットボールに食らいつき、三塁前でイレギュラーし左翼線へ転がる適時二塁打。今季21打席目で飛び出した初安打で反撃の1点を奪い、近本の同点打につなげた。

 古巣・オリックス戦は今回が2度目の登板だった。前回19年6月14日の対戦では8回途中5失点で敗戦投手。登板前日だった5月31日には「チームの勝利に貢献するために、しっかりと腕を振って投げていきたい」と意気込んでいただけに、悔しさが募った。

 それでも結果以上に内容面からは明るい材料が見つかった。5月4日ヤクルト戦から3試合連続4失点以上するなど不安要素もあったが、前回5月25日のロッテ戦に続くクオリティースタート(6回以上、自責3以下)を記録。4月20日の巨人戦で挙げた3勝目を最後に白星はないが、状態は着実に上向いている。この調子を維持して次こそは、白星をつかむ。(長谷川 凡記)

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2021年6月2日のニュース