ユニホームは派手に 一発はもっと派手に 藤浪の「聖地1号」は131メートル弾「自分でも引きました」

[ 2021年4月17日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2ー0ヤクルト ( 2021年4月16日    甲子園 )

<神・ヤ>5回2死二塁、阪神・藤浪は打者顔負けのスイングで左越えに先制2ランを放つ(投手・石川)(撮影・坂田 高浩)
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 幻の“スタントン弾”を再現した。阪神・藤浪がファンを驚嘆させたのは、160キロの剛球ではなく、豪快なアーチだった。

 「ちょっとびっくりするというか。味わう余裕もなかった」

 5回、フルカウントから直球を振り抜き、瞬く間に左翼席へ着弾した。大阪桐蔭3年時以来の甲子園本塁打。打球速度161キロで、飛距離131メートルは前夜に佐藤輝がバックスクリーンへ打ち込んだ5号と全く同じだった。佐藤輝の場外弾に「どん引き」と繰り返した横浜での今季初勝利から1週間後、野手顔負けの一撃で本拠地を沸かせ、「自分でも引きました。入ると思わなかったので」と笑った。

 実は昨年10月28日の中日戦でも左翼ポール際に大飛球を放っていた。「あれは、惜しかったですね。ベンチで坂本さんに晋太郎はドアスイングやからスタントン(ヤンキース)を意識しろって言われたんですけどね」。27歳初陣でパワフルなスイングは健在だった。

 入団1年目、能見が「ホームランを打ちたい」という声を隣で聞いた。「自分がバッティング好きなのも能見さんの影響。室内であれだけ打ってる姿を見て、セ・リーグの投手はこれだけ練習しないといけないと思った」。甲子園でのアーチも目標にしていた先輩も驚がくの放物線だ。

 黄色い派手な「ウル虎イエローユニホーム」を着用。久々に踏みしめた本拠地のお立ち台では「大阪のおばちゃんみたいなユニホーム着ているので、ちょっとしぶとくいってやろうと。何とかしぶといバッティングをしてやろうと思って、それがいい結果につながりました」と笑みがはじけた。デザイン同様、ど派手な一日の主役を飾った。(遠藤 礼)

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