桐光学園の大魔神・中嶋太一 東海大相模を封じたウイニングショットでプロへ

[ 2021年4月17日 21:37 ]

春季高校野球神奈川県大会 3回戦   桐光学園10―1城山※7回コールド ( 2021年4月17日    サーティーフォー相模原 )

「何事も一番にならないと気がすまない」という中嶋(撮影・柳内 遼平)
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 桐光学園は初回に1点、2回に2点、3回に3点と得点を重ねた。序盤から大きくリードを広げ、19安打で10点を奪い、7回コールドで城山を下した。最速146キロ右腕の中嶋太一(3年)は6回から2番手で登板し、1回を1安打無失点で勝利につなげた。

 1メートル81、84キロの体躯(たいく)から威力抜群の直球を繰り出した。背番号1を背負う中嶋はわずか13球で1回を封じ、降雨のマウンドを「球場でできたことが自分にとって一番大きい。しっかりと強い球を投げられた」と振り返った。

 自信がみなぎるマウンドさばきには理由がある。3月にセンバツ出場を控える東海大相模との練習試合に登板し、5回を無安打無失点に封じる快投を見せた。自己最速タイの146キロを計測した直球に落差の大きなフォークを組み合わせた。大リーグ・マリナーズなどで活躍した佐々木主浩氏をほうふつとさせるスタイルで強豪を圧倒。その相手がセンバツを制し「自信につながった。日本一が少し見えてきた」と手応えを得た。

 1年時は故障続きで、昨秋に初のベンチ入り。冬の練習期間は同部責任教師・天野喜英氏の指導を受けてフォークを磨き、130キロ台で大きく落ちる宝刀が完成。球威のアップも成功し、直球は安定して140キロを越えるようになった。

 帽子の裏には漢字の「一」を書き込んでいる。理由は「太一の一。それと、何事も一番にならないと気がすまない。あとは見つかりやすいから」。急成長を見せる桐光学園の大魔神は「春に大きく成長して夏までに150キロを出せるように。春、夏しっかり活躍できて、目にとまることがあればプロに行きたい」。まずは神奈川の一番を目指す。(柳内 遼平)

 ◆中嶋 太一(なかしま・たいち)2003年4月3日生まれ、東京都出身の18歳。駒繋小2年時に野球を始める。駒留中では硬式の世田谷西シニアでプレー。桐光学園では2年秋からベンチ入り。遠投110メートル。50メートル走6秒6。1メートル81、84キロ。右投げ右打ち。

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2021年4月17日のニュース