今年の松山は休みません 広島の35歳は全試合出場が目標 左翼への再挑戦で新境地開く

[ 2021年1月29日 05:30 ]

練習中に笑顔を見せる広島・松山(右は堂林、撮影・河合 洋介)
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 広島・松山竜平外野手(35)は28日、マツダスタジアムでの合同練習に参加し「開幕逆算トレ」で自身初の全試合出場を目標に掲げた。ハイペースで仕上げながら腰部痛で春季キャンプを離脱した昨季の反省を生かし3月26日のシーズン開幕日に照準を合わせた調整に変更した。今季は新外国人クロンの加入で左翼に再挑戦し重量打線を完成させる。

 弟子が長時間振り込む姿を横目に、松山は我慢を選んだ。今月7日から21日まで鹿児島・鹿屋市内で高卒3年目の林、楽天・小郷と合同自主トレを実施。「若い子たちには振り込んでもらったけど、僕は自分のやるべきことをしっかりとやった。僕自身は(スイング量を)そこまで増やしていない」。昨年の反省を生かし、開幕日に照準を合わせた調整法に切り替えた。

 昨オフは例年以上の振り込みを実施しキャンプインを迎えた。2日目に首脳陣が「開幕5番」の当確に言及する仕上がりの早さでアピールしたが、その反動からか、2月中旬に腰部痛で離脱した。1軍再合流後にはコンディション不良に見舞われ開幕にも間に合わなかった。

 「(昨年は)最初から飛ばしすぎた部分があったので、そこ(ペース)を抑えて状態を見ながらやろうと思った。腰の状態もあるし、再発させないためにも、ケガをしない体づくりをしてきた。しっかりとシーズンに(合わせて)仕上げたい」

 大卒14年目、9月で36歳となるシーズンを迎え、ベテランの域に入りつつある。ただ、年齢に見合った起用法は必要ないと言い切る。「とにかく1年間、しっかりとフル(全試合)で出ることを目標にやっていきたい」。全試合出場には、昨年の二の舞いは許されない。開幕日から逆算した調整で、まずは自身最多の124試合出場(18年)更新を目指す。

 不動の定位置をつかめば、待望の重量打線が完成する。新助っ人クロンの主戦は一塁。併用を見据え首脳陣から昨季起用のなかった左翼への再挑戦を伝えられた。

 「(クロンは)すごくパワーがあるし、真面目。(西川)龍馬もチョーさん(長野)もいるし、堂林とか頼もしい選手ばかり。皆で支えながらやっていくのが一番いい」

 16年からのリーグ3連覇中はチーム本塁打数でリーグ1位が2度あった。昨季は140本塁打で同4位タイ。松山にとっては赤ヘル打線に破壊力を取り戻す一年になる。
 (河合 洋介)

 ○…広島で36歳以上のシーズンに全試合出場したのは、1987年衣笠祥雄(130試合)が40歳で達成して引退したのが最後。2002年金本知憲(140試合)、05年前田智徳(146試合)は、いずれも34歳で全試合に出場している。

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2021年1月29日のニュース