広島ドラ1・栗林 新妻パワーで1年目からフル回転 「先発だったら10勝したい」

[ 2020年12月16日 05:30 ]

妻の沙耶さん(左から2人目)らと記念写真に納まる栗林(撮影・奥 調)
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 広島は15日に広島市内のホテルで育成を含む新入団選手7人を発表し、ドラフト1位の栗林良吏投手(24=トヨタ自動車)は今年7月に結婚した妻・沙耶さん(24)を安心させるべく1年目からの活躍を誓った。年明けから廿日市市内の大野寮に入寮し、当面は単身赴任。1軍に定着できれば開幕前にも同居が可能で、13勝17セーブを挙げた佐々岡監督の1年目のようなフル回転を目標に掲げた。

 栗林にとっては新妻に誓う晴れ舞台となった。会見場には妻・沙耶さんの姿があった。名城大の同学年で大学1年から交際し、今年7月に結婚した。

 「自分が支えないといけない立場。これから野球で生きていく覚悟がいる。1年でも長くプロ野球選手でいれれば、奥さんも安心してくれると思います」

 現在の同居生活は、一度解消される。年明けに、既婚者の栗林を含む全新人が2軍大野寮に入寮する。妻を愛知に残し、新婚早々の単身赴任となるのだ。

 1軍に定着することが同居再開の条件となる。1軍選手扱いとなれば、2軍寮からの転居が許可されるだけに、最短で開幕前にも広島での共同生活を始めることができる。

 「できれば3月、シーズン前に来てもらえたらいいかなと思います。2カ月間しっかり頑張るから、奧さんもその間頑張って!という感じですかね」

 沙耶さんは、プロ野球選手の夫を支える準備を進めている。「寮生活が終わった後のことを考えています」と年明けにも退職し、料理の資格取得に向けた勉強を始める予定だ。すでに振る舞う手料理は栄養満点。好物はオムライスで、夕食には必ずみそ汁が並ぶ。家に野球の話を持ち込まないのは2人の暗黙のルールとなった。

 佐々岡監督は、投手の栗林、森浦、大道と内野手・矢野の春季キャンプ1軍スタートを明言した。「(投手3人は)まずは先発として見たい」と開幕ローテーション候補として競争が始まる。

 「佐々岡監督も1年目から先発も抑えもやって、すごく忙しい1年目を過ごしていた。自分もそういう選手にならないといけない。佐々岡監督の1年目の成績に負けないように、また森下の成績にも負けないようにしたい。先発だったら10勝したいと思います」

 指揮官と同じく先発も救援もこなせる即戦力。新妻のことを思えば、昭和ながらのフル回転も大歓迎である。(河合 洋介)

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2020年12月16日のニュース