ソフトB・柳田 勝負強さ健在の逆転V弾「野球がうまくならないとやられる、来年も喜べるように」

[ 2020年11月26日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2020第4戦   ソフトバンク4―1巨人 ( 2020年11月25日    ペイペイD )

初回1死二塁、畠(右)から逆転の右越え2点本塁打を放つ柳田(撮影・木村 揚輔)
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 ソフトバンクにとっては、柳田のフルスイングに始まり、柳田のフォロースルーで締めたシーズンだった。0―1の初回1死二塁で畠の初球、真ん中低めフォークをライナーで右翼席へ運んだ。今シリーズで初めて巨人にリードを許した直後、あっさりと2ランで流れを呼び戻した。

 「疲れましたけどチームみんなで喜べるのは幸せだなと思います。リーグ優勝できて、その勢いで勝てたのは自信になるし、達成感はあります。いい1年だったと思いますし、チームの勝利にちょっとは貢献できたかな」

 シリーズ3年連続となる2ランに加え、3点先行の8回1死でも右前打でスタメン唯一のマルチ安打とした。4試合で14打数6安打(打率・429)とし2014~2018年に続く6度目の優秀選手賞を受賞。「(本塁打は)1打席1打席悔いのないよう集中して、です。打率とか気にせず、いいところで打てればいいかなと思っていた」。レギュラーシーズンではロッテとの開幕2戦目にチーム1号。146安打を放ち最多安打賞を獲得。勝負強さは最後まで健在だった。

 刺激し合うライバルが奮い立たせた。先制打は同じ1988年生まれの巨人・坂本。史上最年少で通算2000安打を記録した際、柳田は自分のことのように喜んだ。「本当に同じ世代として誇らしいです。尊敬しかないです」。負けじと、結果につなげた。

 メジャーの夢を封印し昨オフに日本人最長の7年契約を結んで臨んだ2020年。まず開幕に向けて体脂肪率を自己最多36本塁打を放った18年と同数値に減らした。「もっと動きたい。そういう気持ちになれたことは前までなかった」と、20代で使用したスパイクに替え、キレも増し、不動の主軸で中堅手として突っ走った。

 「少し体を休めて、また来年。どんどん野球がうまくならないとやられる。来年もみんなで喜べるように」。来季も柳田の一発から快進撃は始まりそうだ。

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2020年11月26日のニュース