日本ハム・栗山監督続投 球団が要請へ 最長10年目の来季、チームの再建託す

[ 2020年11月16日 05:32 ]

日本ハムから続投要請を受けることになった栗山監督
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 日本ハムが栗山英樹監督(59)に来季続投を要請することが15日、明らかになった。今季は2004年の北海道移転後では初の2年連続Bクラスとなる5位に低迷。去就も微妙だったが、球団は慎重に検証を重ねた結果、続投でチーム再建を託す結論に至った。受諾は確実で球団最長を更新する10年目に突入する来季は5年ぶりのリーグ優勝を狙う。

 来季のチーム再建は誰よりも課題を把握している栗山監督に託される。23年には新球場の開場も控えており、まずは再び優勝を争えるチームとするために、指揮官は投打で山積する課題と向き合う。

 栗山監督は12年の就任から今季までの9年間で2度のリーグ優勝を果たすなど5度もAクラス入り。限られた戦力を駆使し、16年は「二刀流」の大谷(現エンゼルス)をフル回転させて日本一に輝いた。その大谷がメジャーに移籍した18年こそ3位に入ったが、昨年は夏場に急失速して5位に低迷し、今季も開幕から優勝争いに加われず5位に終わった。

 今季の低迷の要因は多々あるが、球団は今季に関してはコロナ禍がチーム活動に与えた影響も考慮。本拠地が1軍は北海道、2軍が千葉・鎌ケ谷と離れているという事情もあり、コロナ禍による自粛期間を経て全体練習を再開するタイミングが他球団よりも遅れ、1週間ほどの準備期間で6月上旬の練習試合に臨むなど難しい調整を強いられた。さらにシーズン開幕後はビジターでの連戦が続いたことも成績に影響。栗山監督は「(調整不足は)理由にならない。やり方はあった」と話しているが、吉村浩GMは「不測の事態は十分にあった」と成績不振の一因と認めていた。

 栗山監督は「プロ野球の大義としてやるべきことがある」とも話し、入団から3年連続で7本塁打に終わるなど伸び悩む清宮を大谷のような「世界基準」の選手に育てるという使命感も持つ。チームを土台からつくり直し、来季は5年ぶりの頂点を目指す。

 ◆栗山 英樹(くりやま・ひでき)1961年(昭36)4月26日生まれ、東京都出身の59歳。創価から東京学芸大を経て、83年ドラフト外で内野手としてヤクルト入団。2年目に外野手に転向し、89年にゴールデングラブ賞獲得。90年に体調不良を理由に29歳で現役引退。その後はスポーツキャスターとして活躍し、11年11月に日本ハム監督就任。1年目の12年にリーグ優勝、16年に日本一を達成した。

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