ソフトB・中村晃、連発で決めた4年連続日本S!賞金100万円手にし「出来過ぎですね」

[ 2020年11月16日 05:30 ]

パ・リーグCS   ソフトバンク6-4ロッテ ( 2020年11月15日    ペイペイD )

<CSソ・ロ2>4回1死二塁、2打席連続の右越え本塁打放った中村晃(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクは15日、クライマックスシリーズ(CS)第2戦でロッテに逆転勝ちして2連勝。リーグ優勝による1勝のアドバンテージを加え3勝0敗とし、4年連続20度目の日本シリーズ進出を決めた。「7番・一塁」で出場した中村晃内野手(31)が決勝弾を含む2発4打点でMVPを獲得。ポストシー ズン(PS)12連勝としたチームは、巨人と対戦する21日からの日本シリーズで4年連続の日本一を狙う。

 シーズンは出場100試合で6本塁打だった。打順は1~7番に座るなど状況に応じて渋い仕事をしてきた。中村晃は大舞台になればなるほど結果で示す。頼れる男のバットが2発4打点を叩き出し、4年連続の日本シリーズ進出を決めた。

 1本目は3点を追う2回1死一塁。「一、三塁をつくれれば」という気持ちでチェン・ウェインの初球の内角直球を引っ張った。2本目は2―3の4回1死二塁。「ある程度、来るかなと思った」と2ボールからスライダーを狙い打った。「レフティー・スナイパー」の異名通り、ともに配球を読み最初のストライクを強振した。

 去年の今ごろは右足を高く上げてタイミングを取り、体全体の反動を使って打球を飛ばしていた。今季は春先に両膝を痛めた影響で打席での動きをコンパクトにし、確実性を上げた。「痛みがなくなることはない」と言いながらもシーズン終了後の全体練習では強くバットを振る姿も。CSに向け準備を整えていた。コロナ禍の活動自粛中は練習場所の確保を球団に求めるなどグラウンド外でもチームを支えた選手会長は、特別なシーズンのCSで初のMVPに輝き、賞金100万円も手にして「出来過ぎですね」とはにかんだ。

 5年連続CS弾はデスパイネに並ぶ最長記録。同一チームでは中村晃が初だ。通算8号は歴代3位タイ。短期決戦で試合を決める一発が多いことに「(レギュラーシーズンの打撃の)数字がゼロになるし切り替えやすいのはある」と分析する。

 21日から始まる日本シリーズの相手は2年連続で巨人。PS12連勝で巨人に続く球団100勝に到達した工藤監督は「日本シリーズでもこういう力があるんだと信じて戦ってほしい」と力を込める。「V9」を達成した黄金時代の巨人以外で達成がない4年連続の日本一へ。戦いは続く。(川島 毅洋)

 ≪球団日本人では初≫中村晃(ソ)が2打席連続アーチ。プレーオフ、CSのゲーム2打席連続本塁打は、18年ファーストS第3戦のデスパイネ(ソ)以来11人目の最多タイ記録。チームでは73年ジョーンズ(当時南海)、05年ズレータ、前記デスパイネに次ぎ4人目で日本人では初めて。また、CS通算本塁打は8本となり、プレーオフ、CSでは内川(ソ=10本)、中村(西=9本)に次ぐ3位タイに浮上。左打者では森野将彦(中)の7本を抜き最多になった。なお、16年から続く 5年連続CS本塁打も15~19年デスパイネ(15、16年はロッテ)に並ぶプレーオフ、CSの最多タイ記録。同一球団で5年連続は中村晃が初だ。

 ○…ソフトバンクがアドバンテージの1勝を含む無傷の3連勝でCSを突破。昨年のCSファーストS第2戦から継続するポストシーズンの最多連勝記録を12に伸ばした(アドバンテージによる勝敗除く)。また、プレーオフ、CSファイナルSの無敗突破は18年広島以来11度目。チームでは11、15年に次ぎ3度目になるが過去2度はいずれも日本一に輝いている。
 ○…チームの日本シリーズ出場は4年連続20度目。4年以上連続出場は65~73年巨人の9年連続を筆頭に4球団で6度目。球団では南海時代の51~53年、64~66年の各3年を抜く最多になった。また、工藤監督にとっては5度目のシリーズ。監督の最多出場は川上哲治監督(巨)の11度で、5度は7位タイ。
 

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