ソフトB、盤石の救援陣 モイネロ信頼の回またぎ「普段通り投げられた」

[ 2020年11月16日 05:30 ]

パ・リーグCS   ソフトバンク6-4ロッテ ( 2020年11月15日    ペイペイD )

<CSソ・ロ2>7回、6番手で登板したモイネロ(撮影・中村 達也)
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 5―4の7回2死から4番手で登板したキューバの剛腕、ソフトバンクのモイネロがCSで2戦連続の勝利投手となった。10月1日の楽天戦以来となる今季2度目の回またぎ。福田秀の空振り三振に始まり、打者4人を15球、2三振で難なく斬った。4年連続日本一に向けた“航海”を完璧につないだ。

 「イニングまたぎだったけど、普段通り投げられました。しっかりと0点でつなげられたし、チームが勝ったことが何よりうれしい」

 8日の全体練習からイメチェンした。短髪から、エクステを付けて束状に編み込まれたドレッドヘア気味の長髪になって登場。米映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」で米俳優ジョニー・デップが演じる孤高の海賊「ジャック・スパロウ」にそっくりな新ヘア。工藤監督も「そう言われると似ている」と笑顔で納得した。

 映画でカリブ海をまたぐ活躍で観客を魅了した海賊に負けじと、左腕は回をまたいでロッテ打線を寄せ付けず、ペイペイドームの鷹党を酔わせた。

 この日の最速は154キロ。最遅は126キロのカーブ。上下幅の激しい“荒波”を武器に第1戦でも3―3の8回に登板して3人完全投球し逆転勝ちを呼んだ。リーグ戦では来日4年目で初タイトル、最優秀中継ぎ投手賞を獲得。レギュラーシーズンの奪三振率は14・44。最多奪三振のタイトルを獲得した千賀でも11・08。驚異的な数字だ。

 「コロナ禍でキューバに長くいたので、例年より準備できた」。カリブ海地域で好まれる芋料理「ジュカ」など、現地食でパワーアップ。守護神・森につなぐセットアッパーに、工藤監督も「モイネロには回またぎもあると話をしていた」と信頼はさらに増している。

 救援陣が第1戦は1点差を守り、この日は6人でつないで勝った。「もう走者を出しても、点を取られない!というね。これがうちの(リリーフの)いいところ」と“工藤船長”はご機嫌だ。次なる敵は巨人。球界のジャック・スパロウがセ界王者から全てを奪う。

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2020年11月16日のニュース