このままでは終われん! 阪神 6点差大逆転 梅野の勝ち越し弾で2年連続Aクラス確定

[ 2020年11月6日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神8-7ヤクルト ( 2020年11月5日    甲子園 )

<神・ヤ(24)> 5回無死、梅野は左中間に勝ち越しソロを放つ (撮影・後藤 大輝)
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 最大6点差を大逆転だ。阪神は5日のヤクルト戦に8―7で勝利した。先発の西勇輝投手(29)が今季最短の1回2/3で降板。阪神移籍後ワーストの7失点で2回までに1―7と劣勢だったが、4回に打者一巡の猛攻で5得点して追いついた。5回に梅野隆太郎捕手(29)が7号ソロを放ち、決勝弾となった。チームは2年連続でのAクラス入りを確定させた。

 勝負を決める一発を放ったが、梅野の表情は満面の笑みとはならなかった。口を突いたのは、序盤に大量失点したことへの反省の弁だった。

 「やられっぱなしでね。自分も送球する間もなくあんだけ簡単に(スタートを)切られて。本当にダメなゲーム、展開やった」

 2度の重盗を決められるなど、ヤクルトにかき回された西勇が2回途中7失点KO。ショックの残る展開だったからこそ、取り返したかった。思いが実を結んだのは5回。先頭でヤクルト3番手・星の2ボールから見逃せばボールかという高め141キロ直球を一閃(いっせん)。高々と舞い上がった打球は大歓声とともに左中間スタンドに着弾した。同じく西勇をリードしていた先月16日ヤクルト戦以来の7号ソロが決勝弾となった。

 「チームとしてよくここまでみんながつないで。(普段)助けてもらっている分ね、西さんにもそうやって野手が助けた部分も出てきた。負けをつけなかったのは大きかった」

 毎回のように好投してくれるエースの負けを消滅させるべく、打線が猛攻をみせたのが5点劣勢の4回。先頭木浪からの4連打で2点を返してヤクルト先発・金久保を引きずり降ろすと、2番手・大下からもマルテの遊ゴロの間と大山の適時打で1点差に。最後は陽川が「みんなの勢いに乗って打つことができた」と2死一、二塁から右前にタイムリーを放ち、打者一巡の同点劇を完成させた。

 聖地に歓喜をもたらす大逆転勝利で、2年連続のAクラスが確定。矢野監督も「今シーズンもうまくいかないことの方が多いなかでね。本当にもうダメかというところできょうの試合のような粘りで最低限。ファンの人に申し訳ない気持ちなんだけど、選手みんながやってくれた結果がつながった」と選手を称えた。 (阪井 日向)

 《新人監督では球団3人目》阪神は今季の3位以内が確定し、矢野監督は就任から2年連続でAクラスを確保した。2リーグ制以降の阪神監督で、就任から2年連続3位以内は(代行やシーズン途中の就任を除く)
 監督名 年順→年順
藤村富美男56(2)→57(2)
田中 義雄58(2)→59(2)
藤本 定義62(1)→63(3)
藤本 定義67(3)→68(2)
吉田 義男75(3)→76(2)
吉田 義男85(1)→86(3)
矢野 燿大19(3)→20(2)
 藤村は1リーグ時代に、藤本は他球団で指揮の経験があり、新人監督からは田中、吉田に次いで矢野監督が3人目だ。

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