ダル 好結果の背景に「熟考型」投球テンポとけん制球上達

[ 2020年9月17日 02:30 ]

カブス・ダルビッシュ有(AP)
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 カブスのダルビッシュ有投手(34)が今季進化した部分は何なのか。ダルビッシュ公認の「プロウト(プロの素人)評論家」で、右腕に直接アドバイスを送ることもあるお股ニキ氏が徹底分析した。

 球そのもの以外に、ダルビッシュが好結果を生む要因を、お股ニキ氏は指摘する。

 一つは投球テンポ。大リーグは昨年のオープン戦で20秒の制限を設け「ピッチクロック」を試験導入(罰則はなし)したが、右腕は昨季途中、自分のリズムで投げることを首脳陣に容認された。米データサイト「ファングラフス」によると昨季の投球間隔は29.4秒でメジャーワースト。今季も「熟考型」を継続している。

 同氏は「多くの球種をしっかりと考えて投げるのが合っていた。投球テンポは長い方が球が速くなるというデータや、テンポと味方の援護に相関関係はないというデータもある」と説明。ベテランほど「間」の大切さを訴えているという。

 もう一つは、けん制球やクイックモーションの上達だ。同氏は著書でも「ディテールにもこだわってほしい」と再三、課題に挙げていた。昨季許した盗塁は24個だったが、今季は4。7月31日のパイレーツ戦では、17年以来メジャー2度目のけん制刺も記録した。「けん制球の進化のおかげで、走者を一塁にくぎ付けにしたままスラットでゴロを打たせ、シフトにハメて7個もの併殺を奪っている」と説明した。

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