レイズ・筒香、恩師が見たメジャー初本塁打 中学時代から磨いた「象徴的な打撃」

[ 2020年7月26日 02:30 ]

ア・リーグ   レイズ4―6ブルージェイズ ( 2020年7月24日    セントピーターズバーグ )

筒香(右)のレイズ入団会見時に本拠地クラブハウスで記念写真に収まる瀬野氏(提供写真)
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 レイズ・筒香が中学時代に所属した堺ビッグボーイズの瀬野竜之介代表(50)が、大阪府堺市内の自宅でテレビ観戦。メジャーデビュー戦本塁打を成し遂げた雄姿を見届けた。現在は筒香のマネジメント業務も務め、公私でサポート。スポニチ本紙に教え子への思いを語った。

 筒香選手、初本塁打おめでとうございます。いつも出だしやデビュー戦はけっこう打ちますね。ただ、好左腕の柳賢振投手が相手だから安打は明日くらいかなと思っていました。「速い直球に対してどうなんだ?どうアジャストするんだろう?」って思っている方々はきっと多いと思いますが、本人が一番分かっているし、それはこれから。今日は筒香選手らしい逆方向への見事な本塁打でした。

 これまで逆方向の打撃に辛抱強く取り組んできました。中学時代は特に中堅から逆方向に打つ練習をよくしていました。プロ野球に進めば金属から木製バットになるので、長く野球をやろうと思ったら大事な練習でした。最近の投手のボールはよく動くし、より体の近くに呼び込んで打つことが必要。試合で逆方向に打つだけでなく、練習で逆方向に打つことが大事です。そうなると引っ張ることも逆方向も両方できる。今日の本塁打は象徴的な打撃でした。

 今春のキャンプをフロリダで見させてもらいましたが、とにかく子供のようにワクワクした良い表情をしていました。初日にいきなり「ライブBP」(シート打撃)で打席に立って、一番最初に対戦したのが将来を嘱望されている右腕グラスノー。2メートルくらいの長身から投げるボールの角度と球速がとんでもなかった。対戦後、私はこの投手の存在を知らずに、「この投手、速ない?」と聞いたら「めっちゃ速いです」と言いながら、凄く楽しそうにしていたことを覚えています。

 コロナ禍でキャンプ中断後は日本へ帰国し、関西地方で自主トレ。都市部より地方の方が感染者が少なかったので賢明な判断でした。米国の投手のボールはよく動き、角度があり、変化球の落ちるスピードが速いので、タイミングや間合いの取り方がこれまでと違う。そこでの練習も見させてもらいましたが、そういったことにアジャストするアプローチを凄く心がけているんだなと思いました。

 私は日本のプロ野球選手やアスリートはもっと社会的価値が高くなってほしいという思いが強く、人間としてもっと尊敬される存在にならないといけないと思っています。当然、野球選手はプレーでそれを表現しますが、その中でここ数年の筒香選手は少年野球の普及や、野球界への提言を積極的にしてくれています。日頃から感じていることを行動に移すことは簡単ではありません。そういう部分を含めて凄く成長してくれていると感じています。「筒香が何を言った」と現役選手もみんな聞いています。次の世代からまた積極的に発言する選手が出てきます。それだけでも発信した意味があると思います。

 日本で10年プレーして現役生活は折り返し地点くらいかもしれません。自分がやってきた成績が評価されてこの大舞台に立っているわけなので、結果は気にせず、とにかく勝負を楽しんでほしいです。グラスノーの剛速球のように、とんでもないポテンシャルを持った選手がたくさんいます。最高峰の場で、精いっぱい楽しんで、成績が出る、出ないは気にせず、思い切りやってほしいなというのが一番の願いです。(堺ビッグボーイズ代表)

 ▽堺ビッグボーイズ 日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)に所属する硬式野球チーム。「強く、大きく、たくましい、ビッグボーイに育てること」を目標に中学部は1984年に設立。練習は大阪府河内長野市の専用グラウンドで行われており、室内練習場も整備されている。OBには筒香の他に、西武の森友哉、元近鉄の大西宏明氏らがいる。筒香は17年に小学生の部「Team Agresivo(アグレシーボ)」のスーパーバイザーに就任した。

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