プロ野球 6.19開幕、緊急事態宣言解除なら25日に発表へ 6.2からの練習試合OK

[ 2020年5月23日 05:30 ]

開幕を待つ東京ドーム
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 プロ野球は22日、オンラインで12球団代表者会議を開き、開幕日程などを協議した。北海道と首都圏での緊急事態宣言は早ければ25日にも解除され、東京都の小池百合子都知事(67)は解除翌日から「ステップ1」への移行を宣言。その場合、プロ野球の無観客試合が実施できると明かした。斉藤惇コミッショナー(80)も全国で宣言が解除されれば次回25日の代表者会議で開幕日を公表できる見解を示し、目標だった6月19日に開幕する公算が高まった。

 プレーボールへのカウントダウンは、北海道と首都圏に残る緊急事態宣言の解除が大前提。25日に政府が緊急事態宣言の解除を決めた場合について、斉藤コミッショナーは同日の12球団代表者会議で開幕日が決められるという見解を示した。

 「北海道も含めて(25日に解除が)発表されれば開催日、練習試合も含め発表できるのではと思っている」

 最短目標だった6・19開幕。必要な調整期間について「選手会にも相談するが、1カ月も、という長い時間は見ていない。1カ月以内でしょうね」との見通しも口にした。当初3月20日の開幕予定からは約3カ月遅れ。この間、何度も延期を余儀なくされたが、いよいよメドが立った。

 直前に行われたJリーグとの対策連絡会議では専門家チーム座長の賀来満夫氏から「開催できるような状況になってきているのは間違いない」という言葉をもらった。専門家チームから再三指導されてきた地方自治体との連携でも支えを得た。

 東京都の小池都知事は会見で25日の宣言解除を念頭に、休業要請緩和のロードマップを公表。解除翌日の26日から「ステップ1」へ移行し、「プロ野球の無観客試合の実施ができる」と具体的に言及した。斉藤コミッショナーは「首長の了解、サポートなしに野球だけ突っ走ることはできない。東京都と球団との理解ができたと思っている」と感謝した。

 当面は無観客での開催だが、最大の懸案は「移動のリスク」。この日も集中開催案や同一カード6連戦、同一地方への遠征を固めるなど移動回数を減らす案が議論された。「できるだけ移動を減らそうと腐心している」と斉藤コミッショナー。6月2日から始める見込みの練習試合は宣言解除後で支障はなく、東西で対戦チームを分割。西日本はオリックス、阪神、広島、ソフトバンクがそれぞれの本拠地で戦い、首都圏を中心に残る8球団で調整する案を軸に調整されている。

 交流戦と球宴は中止となった。CSは短縮が必至で、中止の可能性もある。公式戦は143試合から、最大120試合までの削減は避けられない。未知のウイルスに球界は何度も後退を迫られてきたが、ようやく出口が見えてきた。(後藤 茂樹)

 ▼ヤクルト江幡秀則専務取締役連盟担当 東京にある球団は巨人とヤクルト。巨人さんはいろいろなネットワークをお持ちなので、お話をしていただいている。最終的には緊急事態宣言が解除されてから、巨人とヤクルトが手を携えて都庁に「よろしくお願いします」という形で行くようになると思う。

 ≪6.19は米では「ベースボール記念日」≫開幕日が濃厚な6月19日は野球の本場・米国では「ベースボール記念日」として知られる。日本はまだ江戸時代だった1846年のこの日、ニュージャージー州で公式の記録が残る最初の野球の試合が行われた。国内では8月9日が、「8(や)、9(きゅう)」の語呂合わせから「野球の日」として一般社団法人日本記念日協会に認定されている。

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