帝京・前田監督 東西東京大会実施へ「感謝」も…「準備期間短くチームづくり難しい」

[ 2020年5月8日 06:45 ]

帝京の前田三夫監督
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 東京都高校野球連盟は7日、都内で常務理事会を開き、今夏の甲子園大会開催の有無にかかわらず東西東京大会を実施する方針を固めた。運営方法の詳細は6月の選手権運営委員会で決定する。この方針を受け、甲子園通算51勝の名将、帝京・前田三夫監督(70)は大会開催への努力に感謝する一方、安全性の確保や短期間でのチームづくりの難しさなど課題を挙げた。

 ◆スポニチ本紙にメッセージ

 夏の大会を開催する方針だという。東京の選手たち、特にこれが最後の大会となる3年生たちにとっては本当にありがたいこと。前向きに考えてもらえて感謝したい。ただし、今まで通りの大会とはいかないことを覚悟しないといけない。

 チームは学校の休校に伴い、2月28日から現在に至るまで活動を休止している。合宿所はないので、大阪など地方から来て下宿している選手は地元に帰したまま、通いの選手たちも自宅待機中だ。練習は各自に任せ、指示はしていない。練習内容を指示すると、どうしても無理してしまうから。おのおの、少年野球時代のグラウンドなどで体を動かしていると聞いている。都内のほとんどの学校が同じような状況だろう。

 練習再開は緊急事態宣言が解除されてから学校の対応、判断になる。現状では6月1日に入学式、同3日に授業再開の予定。おそらく部活動の再開も同時期になる。となると大会まで1カ月半あるかないか。安全性を第一に、部室で密にならないこと、全員での練習も難しく、共有の道具の消毒も必要。練習試合も都県をまたぐ移動は厳しく、バス移動で密を避ける工夫もしないといけない。

 この冬を越して選手たちは体が大きくなり、楽しみにしていた。それが約2カ月練習できず、体力はかなり落ちている。1年生は試合経験など準備期間が短く、正直使いづらい。また、暑さにも慣れないと。一方で無理してケガでもしたら医療関係に迷惑がかかる。こうした中でどうチームづくりするか。

 高校総体が中止になり、複雑な思いもある。夏の大会へ多くの課題を乗り越えていかないといけない。(帝京監督)

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2020年5月8日のニュース