“快音”連発!巨人・坂本、久々の屋外フリー打撃に感謝「球団や裏方さんの協力で…」

[ 2020年4月23日 05:30 ]

久々の屋外フリー打撃で笑顔を見せる坂本
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 巨人・坂本勇人内野手(31)が22日、川崎市のジャイアンツ球場で、3月26日から始まった個人調整期間で初めて屋外でのフリー打撃を行った。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、一度に参加できる選手やスタッフの人数が限られる中、自ら提案してチームメートとともに快音を連発。昨季セ・リーグMVPの主将は協力してくれたスタッフに感謝し、改めて早期終息を願った。

 快音とともに青空へ白球が舞い上がった。気温18度。ぽかぽか陽気のジャイアンツ球場で、坂本が丸や岡本らとともにフリー打撃に臨んだ。約1カ月ぶりに屋外で思い切りバットを振り、柵越えを連発。「外で久しぶりにバッティング練習ができてよかった」と笑顔がはじけた。

 チームは3月26日から個人調整期間。午前と午後の2部制とし、1~3軍の3部隊が密集しないように、日をずらして「2勤1休」制を導入している。一度の参加人数も限られ打撃練習は室内練習場で行ってきたが、この日は坂本の提案で屋外で実施した。通常ならグラウンドで10人以上が守備に就くのに対し、半分程度。マスクを着け、間隔を空けて外野でボール拾いをしてくれたスタッフの協力があった。

 「いろいろな制限がある中で選手だけでなく、球団や裏方スタッフの方々も練習に協力してくれている。このような状況でも練習できていることに改めて感謝しています」

 今月18日に球団の嘱託職員に感染者が出たが、保健所には球団内に濃厚接触者がいないと判断された。器具の消毒をはじめ、あらゆる環境整備に細心の注意を払いながら個人調整が継続されている。

 坂本は普段、「強いスイングで遠くに飛ばす」ことを意識して行うロングティーを練習に組み込んでいる。昨季、自己最多の40本塁打にもつながったメニュー。室内では確認が難しい「強く飛ばす」感覚も、久々に養うことができたはずだ。

 今季は節目の記録も懸かる。2000安打まで残り116本。榎本喜八の持つ31歳7カ月の史上最年少記録の更新も視野に入っていたが、開幕が6月以降に延期されたことで厳しくなった。だが、元来個人記録に執着はなく、チームの勝利を最優先に考えている。

 感謝の思いが広がるチームでは若手を中心に、担当スタッフがいてもマウンドを固める作業など裏方業務を自主的に行う動きが出てきている。「みんな、今できることを精いっぱいしているし、一日でも早い終息を願っています。ファンの皆さんに元気なプレーを、また球場で見てもらいたいですね」。白球を目で追いながら、主将がその思いを再確認した。 (青森 正宣)

 ≪7・13までに2000安打なら最年少記録更新≫坂本(巨)は通算2000安打にあと116本。通算2000安打の最年少記録は68年榎本喜八(東京)の31歳7カ月。坂本は88年12月14日生まれで現在31歳4カ月。7月13日まで(31歳6カ月)に打てば榎本を抜く。当初の日程では同日まで巨人は94試合が組まれており、達成ペースは1試合平均1.23本。昨年の坂本は1.21本で十分更新可能な数字だった。最短でも6月19日の開幕を目指すとみられる現状では、新記録達成は絶望的になっている。

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