無観客の球場見渡し浮かんだ思い 球場、社会に笑顔が戻る日々願う

[ 2020年3月16日 09:00 ]

無観客試合で行われたプロ野球のオープン戦
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 最短で「25日間」だ。開幕が延期になったプロ野球。現時点で最短の開幕とされる4月10日までの、きょう16日からの日数だ。CS短縮などの影響が出るという4月24日開幕なら、日数は「39日間」になる。

 「25日間」はほぼ春季キャンプと同じ長さ。「39日間」なら、子どもたちの夏休みほどになる。「練習試合」をこなしながらだけに、キャンプとは純粋に時間の流れは異なるが、どちらにせよ短い時間ではない。まして、開幕日が決まらない状況では、難しい時間になることは間違いない。

 「オープン戦」としては最終戦だった15日、メットライフドームでヤクルトを取材した。高津監督は「時間があるのでプラスにとらえていい時間を過ごしたい。試すことはたくさんある」と前向きにとらえた。一方で山田哲は正直だった。「すごく難しい。メンタル的にも。(当初の開幕日の)20日に合わせていた分、なんて言うか…。テンションが落ちる部分があるけど、そこは切り替えてやっていきたい。(再開時に)最高のプレーを見せないといけないので」。もはや球界だけで判断はできない状況となったが、選手たちは開幕を目指して、調整にベストを尽くす。

 感染拡大が世界規模になる中、日本で野球は恵まれたスポーツだと改めて感じた。センバツ大会の中止は大々的に報じられ、球界関係者のみならず、様々な著名人も出場校への「救済措置を」と声を挙げた。一方、野球以外の競技や種目の高校生の全国大会も続々中止になっている。だが、メディアでの扱いは高校野球に到底及ばず「救済を」とコメントする人も少ない。もちろんこれは我々、メディア側の伝え方の問題でもある。悔しい思いをしているのは野球部員だけではない。記者は十数年前に支局勤務を経験した。当時は、様々な高校スポーツを取材。たくさんの種目で、高校生の真剣で強い思いを間近で見た。

 ここ数週間、無観客の球場を見渡すたびに、様々なことが頭に浮かんだ。野球が置かれた幸せな状況、全国大会出場が叶わなかった高校生、小さな大会が中止になった子どもたち…。大学の卒業式が中止になった我が社の学生アルバイトもたくさんいた。

 球春到来まで、あと何日。笑顔が球場や社会に戻る日が、可能な限り早いことを願う。(記者コラム・春川 英樹)

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