順調調整続く西武・松坂 開幕ローテ入りへ問われる気候への“対応力”

[ 2020年2月19日 09:00 ]

<西武・南郷キャンプ>ブルペン投球する松坂(撮影・尾崎 有希)
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 西武の松坂大輔投手が順調な調整を進めている。2月18日までで8度ブルペン入り。中日で6勝を挙げ、カムバック賞を獲得した17年の中日・北谷キャンプで取材した時には「肩の状態が良いなと感じた時は無理をしてでも入らないと」と話していたが、今は違う。ここ何年もできなかった「肩や肘にある程度張りを持たせたい」という投手本来の自然な日々を送れている。

 99年の松坂入団時の西武監督であり、今キャンプでも2月7日に松坂の動きをチェックした東尾修氏(スポニチ評論家)は語る。

 「左の尻が小さくなっている。この部分でどれだけ体重移動をしっかりと受け止められるかで、より捕手寄りで球を離せるかにかかっている。その筋肉は傾斜を使った投球の中でつくものでもある」

 肩や肘が順調であるからこそ、体の各パーツも投球動作を繰り返すことで強化できる。東尾氏は「肩や肘を壊した人間が1年間順風に行くことはないでしょう。ただ、怖がっていても先はない。自分の感覚でできる時に、しっかり戦う準備を進めてほしい」と言う。

 幸い、2月の宮崎・南郷は天候に恵まれた。西武は19日に南郷から高知へ移動し、再び下旬に宮崎に戻る。フリー打撃などのステップをこなせれば、2月下旬にも実戦で投げる可能性はある。

 松坂は「西口さん(投手コーチ)には“僕は1試合でも投げられればいいです”と伝えてあります」と話す。3月はメットライフドームで3試合オープン戦(3月13~15日)が組まれているが、気温も調整できる完全なドーム球場はない。気候の変化にもどう対応するか。開幕ローテーション入りには、松坂の調整力も問われる。(記者コラム・倉橋 憲史)

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2020年2月19日のニュース