“指導者”第一声 イチロー氏から子供たちへ「自分自身を自分で鍛えて」

[ 2019年12月23日 05:30 ]

メダルを授与し、頭を撫でるイチロー氏(撮影・椎名 航)
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 マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(46)が22日、故郷の愛知県豊山町で行われた「第24回イチロー杯争奪学童軟式野球大会」の閉会式に出席した。大会は現役引退により今回が最後。今月13~15日に「学生野球資格回復制度」の研修会に出席して以来初めて公の場に登場したイチロー氏が子供たちに金言を授けるとともにアマチュア野球の指導へも改めて意欲をのぞかせた。

  故郷の子供たちへ、大会主催者として最後のメッセージとなった。中日・田島、DeNA・関根らプロも輩出した「イチロー杯」は今年限り。イチロー氏は「時代」というキーワードを基に、2つのことを強く訴えた。

 「みんなが謙虚な気持ちで先生を尊敬し、自分自身を自分で鍛えてほしい」

 現役時代、自らに課してきたポリシーそのものでもあった。近年はパワハラとも批評される風潮で、指導者の威厳が弱まっている。「先生よりも、どうやら生徒の方が力関係が強くなってしまっている。厳しく教育することが難しい」。そんな環境下で、誰がどのように教育ができるのか。「最終的には自分。そういう時代に入ってきた」と語りかけた。

 「もう1点」と付け加えたのは、自ら行動して挑戦することの大切さだ。情報はスマートフォン一つですぐに調べられる時代となった。「世界が小さくなったように思えるが、外に出て分かることがある。体験して感じてほしい」。経験し、考える力が成長につながると自負する。「当たり前のことが決して当たり前でないことに気付き、価値観が大きく変わるような経験をしてほしい」と続けた。日米28年の現役生活の集大成とも言える、思いと言葉だった。

 ただ、イチロー氏はプロを夢見る子供たちとの再会も見据えた。今月中旬、学生野球資格回復制度の研修会を受講。早ければ来年2月8日にもアマチュア野球を指導できる。「違う場所で会うことができるかもしれない」とし「特定の学校に常勤しなければ、いろんなところで“お願いします”と言われれば、どこにでも行くことができる」と口にした。次世代を担う野球人の育成が、第二の野球人生のテーマとなる。 (笹田幸嗣通信員)

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