楽天 則本昂 エース対決粘り勝った!!逆転呼び込んだ4度目“魂の99球”

[ 2019年10月6日 05:30 ]

パCSファーストS 第1戦   楽天5―3ソフトバンク ( 2019年10月5日    ヤフオクD )

<ソ・楽①>6回2死一塁 中村晃から三振を奪いガッツポーズする則本昂 (撮影・白鳥 佳樹)
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 右拳を握り、雄たけびを上げた。同点の6回2死一塁。楽天の則本昂は中村晃から内角低め152キロの直球で見逃し三振を奪った。茂木の決勝ソロを呼ぶ、この日最後の99球目。通算5試合、4度目の先発でCS初白星を挙げた。

 「チームが勝つために自分のできることができた。今日は何としても勝ちたかった」

 1―0の初回、今宮に同点ソロを被弾。2回には内川に2ランを浴びて勝ち越された。一方でテラス席への2発に「(球場が)狭い分、こっちも(本塁打が)出るチャンスがある。点を取られても粘っていけば勝つチャンスがあると思った」と冷静だった。3回以降は内角を攻めて無失点投球。6回にグラシアル、柳田から高めの直球で連続空振り三振を奪うなど、5、6回で5三振を奪って逆転先勝の流れをつくった。

 今季は3月に右肘をクリーニング手術し、復帰は7月。12試合で5勝5敗だったが、最後の3試合は計19回で1失点と完全復活した。CS進出決定直後、平石監督は「即決だった。“思い切り投げてくれ”と信頼して送り出した」と初戦先発に指名し、エースも期待に応えた。3学年下の千賀には「悩んだりしたときに一番に相談に乗ってくれる先輩」と尊敬されている。則本昂は「向こうも凄い球を放っていた」と刺激を受け、投げ勝った。

 大役を果たしたが、戦いは続く。「個人としてはいろんなことのあった一年。とりあえず今日勝ててホッとしています」。そう言い終わると、すぐに表情を引き締めた。
 (春川 英樹)

 《零封救援リレー》救援陣が無失点リレーを展開した。7回に登板した2番手の宋家豪(ソンチャーホウ)が2奪三振で3者凡退に抑えると、8回は森原、9回は守護神の松井が締めた。「宋家豪が素晴らしいピッチングで流れを持ってきてくれた」と平石監督。松井は「しっかりと責任を果たすことができた。(ブルペンの)みんなで則本さんの魂の入ったピッチングを見て、触発された」と振り返った。

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