ヤクルト中山5戦3発 燕のきんに君「コンパクトに」試合決める3ラン

[ 2019年7月5日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト7―2広島 ( 2019年7月4日    マツダ )

3回1死二、三塁、中山は右越えに3点本塁打を放つ (撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 持ち前のパワーではじき返した。ヤクルトの「きんに君」ことドラフト2位・中山は1点リードの3回1死二、三塁からジョンソンの外角低めの148キロ直球を逆らわずに右翼席へ運んだ。「犠飛でもいいと思って打席に入った。大振りせずコンパクトにバットをぶつけようと思った」。4号3ラン。試合を決定づけた。

 2試合ぶりの一発。6月10日に1軍に昇格したルーキーは、同一リーグとの対戦が再開して以来、5試合で3本塁打と量産している。5番に座り、打率も・348と高い数字。「出来過ぎです」と笑うが、バレンティンがカーラ夫人の第2子出産に立ち会うために同24日に出場選手登録を抹消された後も、主砲の穴を埋めている。

 趣味は筋トレ。スクワット250キロ、ベンチプレス140キロを誇りチームメートからも愛称は「きんに君」や「きんちゃん」と呼ばれる。バットはメジャー現役最多の646本塁打を誇る長距離砲・プホルス(エンゼルス)のモデルで約86・3センチ、900グラムでメープル素材。「それぐらいの選手になれるように」と意識は高い。

 交流戦で対戦した先月中旬、共通の知人がいる西武・山川にあいさつ。打撃指導も受けた。「右手の親指の付け根の方でバットを握っていたが、指先の方で持つとヘッドが利くようになると言われました」。パ・リーグを代表する大砲から極意を教わり、長打につなげている。この日のアーチもヘッドが利いて打球が伸びた。

 チームは4月28日の広島戦から同30日のDeNA戦以来、約2カ月ぶりの3連勝。同一カードに限れば4月9日から11日の広島戦以来、約3カ月ぶりとなった。小川監督は新人の活躍に「彼らが必死になってやってくれている。自信につなげてくれれば」。前日3日にヒーローになった19歳の村上。そして、中山。若き力で苦境を脱する。  (黒野 有仁)

続きを表示

2019年7月5日のニュース