楽天、0―8から大逆転!藤田が“神の手”サヨナラ生還「とっさにクロールの動きを」

[ 2019年5月16日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天9―8日本ハム ( 2019年5月15日    楽天生命パーク )

11回1死一、三塁、ウィーラーの右犠飛でサヨナラの生還を果たす藤田(撮影・尾崎 有希)
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 楽天が15日の日本ハム戦で、球団史上最大の逆転劇を演じた。4回表の時点で0―8だったが、9回に浅村栄斗内野手(28)の9号ソロで追いつくと、延長11回にゼローズ・ウィーラー内野手(32)の右犠飛でサヨナラ勝ち。本塁はクロスプレーとなったが、三塁走者の藤田一也内野手(36)が「神走塁」を見せた。首位・ソフトバンクとは1・5ゲーム差。7日前に7点差を逆転したばかりのナインが、令和2度目のミラクルを起こした。

 最後は「神の手」だった。8―8の延長11回1死二、三塁。ウィーラーの飛球が右翼手・大田のグラブに収まると、三塁から藤田がスタートを切り、ヘッドスライディングで本塁へ突入した。

 「(捕手の)ミットがベース上にあったので、体を右側にひねって左手でうまくかわそうと思った。とっさに(左腕で)クロールの動きをしました」

 クロスプレーとなったが、瞬時の絶妙な判断でタッチをかわした。セーフの判定にリクエストが要求されたが、リプレー検証でも判定は覆らず。藤田が「セーフを確信していた」と振り返る、プロ15年の経験が凝縮された“神走塁”で、最大8点差をひっくり返した。

 浅村も攻守で神懸かった。1点差の9回、先頭で右翼ポール際に運んだ。一度はファウルと判定されたが、リプレー検証の末に同点弾と認定された。「必死で塁に出ようと思った。(本塁打の)確信はあった」。8点差を追いつき、反撃ムードは最高潮に達した。

 11回2死一、二塁では、二塁守備で右前に抜けそうな打球をダイビングキャッチ。捕球後はグラブに入った球を、あえて芝生の上に転がしてから拾い上げて一塁送球。「上からかぶせて捕ったのでグラブを外して、慌てずに投げれば、アウトにできるという判断だった」。大ピンチでの頭脳的なプレーに、平石監督も「素晴らしいプレーでチームを救ってくれた」と絶賛した。

 4回までに8点を奪われる展開だが、ベンチでは「まだまだ行けるぞ!」「ここから!」との声が飛び交っていた。円陣を組んでハッパを掛けようとした指揮官は「(ナインを)集めて話をする必要はないと思ってやめました」とたくましいナインに目を細めた。

 昨季最下位に沈んだチームだが、今季両リーグトップの12度の逆転勝ちを収めている。昨季は西武でリーグ制覇を経験した浅村も「全員が諦めることなく戦えているので、自分もそういう気持ちでやれている。点を取られても、取り返す力があるチーム」と胸を張る。7点差をひっくり返した8日のソフトバンク戦からちょうど1週間。令和になって2度の奇跡を起こした「逆転の楽天」は、逆境で力を発揮する集団に生まれ変わっている。 (重光 晋太郎)

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