阪神、主将・糸原V打で261日ぶりG倒「やり返してやるという気持ちで」

[ 2019年5月15日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4―2巨人 ( 2019年5月14日    東京D )

7回2死満塁、糸原は中前に勝ち越しの2点適時打を放つ(撮影・大森 寛明)
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 阪神・糸原健斗内野手(26)が14日の巨人戦で決勝打を放った。7回、同点に追いつきなおも2死満塁から、中前2点打。昨年8月26日以来261日ぶりとなる同戦の勝利で、今季7戦目にしてようやくカード初星を挙げた。これで昭和、平成に次いで『令和』の初戦も宿敵に勝利。連敗を2で止め、首位・巨人に2ゲーム差に迫った。

 屈辱の時間を終わらせたのはやはり主将だった。2―2の7回2死満塁。3番手・戸根と対峙(たいじ)した糸原は、カウント2―1から高めに浮いてきた143キロを上から叩いた。打球はライナーで二塁手の左を抜けていき、2者が生還。一塁ベース上で右拳を突き上げた。

 「絶対に打ってやろうと思っていました。(巨人に)これまでやられてたので、やり返してやるという気持ちで。今日は絶対に勝ちたいと思っていた」

 宿敵相手に開幕から6戦全敗で迎えたこの試合。黄色に染まる左翼席からはいつも以上の熱気が立ちこめていた。初回にいきなり2点を先制される苦しい展開でも、北條の適時打で追い付き、なおも勝ち越しのチャンス。猛虎の主将として燃えないはずがない。歯をくいしばり、振り抜いたバットで、待望の1勝をたぐりよせた。

 試合後、糸原は真っ先に「今日は北條さまさまです!」と言った。公私ともにかわいがる後輩で、時には“タメ語”でいじられるほど距離が近い。そんな北條の活躍が自分のことのようにうれしかった。

 糸原が打撃で悩んだ時、真っ先に相談を持ちかけるのは1学年上の原口だ。自身と違って右打者で、打者のタイプも異なるが、「原口さんの理論、考え方は本当に勉強になる」と尊敬している。これまで何度も「いま、どうなってました?」と客観的な意見を求め、助言を受けてきた。

 今シーズン開幕前も同じだった。原口は闘病中で近くにいない。それでもスマートフォンを開き、LINEでメッセージを送った。「まず、ダメだった時に自分が感じた事を伝えて、“こういう時はどう修正していますか?”って聞いたり」。調子が上がらなかった2、3月は特に頼った。フォーム、タイミング、メンタル。「あれだけ考えている人はアドバイスも深い」とあらゆる面で助けてもらった。この日の殊勲打には、1軍復帰を目指して戦う原口の力も込められていた。

 矢野監督からは「ケントの意地で逆転してくれましたし。良い場面で打ってくれました」と喜ばれた。昭和、平成、令和と、3つの時代全てにおいて、巨人戦初戦を勝利で飾った猛虎。やっとの思いで奪った宿敵からの白星は、大きな、大きな1勝だ。(巻木 周平)

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