雄星号泣「一緒にプレーできたのは僕にとってギフト」イチの最後初勝利で飾れず

[ 2019年3月22日 05:30 ]

ア・リーグ   マリナーズ5-4アスレチックス ( 2019年3月21日    東京D )

8回、交代したイチロー(右)と涙の菊池(撮影・吉田 剛)
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 8回の三塁ベンチ前。憧れのイチローの顔は、涙でゆがんで見えた。「頑張れよ」。肩を抱き寄せられ耳元で響いた声。菊池は目を真っ赤に充血させ、肩を震わせた。

 「幸せな時間だった。イチローさんは日本でできたのがギフトとおっしゃったけど、僕にとってはイチローさんとできたのが最高のギフトだった」

 先発右翼をイチローが守ったメジャーデビュー戦。4回までは1安打無失点だった。5回、連打で無死一、二塁。2死までこぎ着けたが、セミエンにフルカウントから中前適時打を浴び降板した。初登板初勝利の権利まであと1アウト、あと1ストライク。91球で4回2/3を4安打2失点。「球数的に予定より多くなってしまった。次は必ず勝ち投手になりたい」と言った。

 初観戦したプロ野球は00年6月。「小学校3年の時に電車とバスを乗り継いで1人で見に行った」という、故郷の岩手県営球場で行われたオリックス―ダイエー戦だった。19年後にイチローを背に投げるとは夢にも思わなかった。キャンプからイチローと過ごした時間は大きな財産だ。「毎日、準備を徹底して、誰よりも準備をして野球に向き合う」と度肝を抜かれた。忘れられない言葉がある。「とにかく結果を出せ。1年目から結果を出すことでみんなが認めてくれる。それを3年続けてね」。憧れだった夢の舞台はまだスタートラインだと知った。

 「イチローさんから背中で教えてもらったことがたくさんあるし、言葉で指導していただいたこともある。それを今後の力にしていきたい」。背番号51がユニホームを脱いだ試合で、菊池のメジャー人生が始まった。 (柳原 直之)

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