日本ハム・斎藤 9年目でたどりついたスタイル

[ 2019年3月11日 09:00 ]

力投する日本ハムの斎藤
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 【伊藤幸男の一期一会】日本ハム・斎藤佑樹投手(30)がもがいた末、自ら生き抜くスタイルを見つけたのかもしれない。9日の阪神戦でも2回を無安打無失点、3奪三振。今季実戦3試合7イニングで無安打無失点と好投を続けている。何より3戦で1四球と制球の安定ぶりが光っている。

 ちなみに昨季公式戦3試合でのストライクゾーンへの投球率は約42%。それが今季3試合は59・8%である。ストライク率にはボールゾーンの空振りやファウルも含まれ単純比較はできないが、ストライクゾーンへの投球は大幅に増えている事実を表している。

 特徴的なシーンが阪神両外国人への配球だ。2回、マルテ、ナバーロにはカウント0―1から3連続ボールを与えたが崩れない。内外角に制球された直球でカウントを稼ぐと、最後は高め直球で飛球アウトに。最速は137キロながら、攻めの投球に徹した。

 バッテリーを組んだ、6年目の石川亮捕手(23)が証言した。「今のボールは受けていて一番強いと感じる。真っ直ぐもカットもベルトより下の高さに投げているのが打たれない一番の要因だと思います。一時期、真っ直ぐを動かしていくとクセがあって、それが高めに来て打たれていた」。直球が走らないからツーシームなどで惑わせるつもりが、墓穴を掘っていた。

 全国的な知名度を得た06年以降、常に故障と隣り合わせだった。早大在学時は左股関節痛に。プロ1年目の11年5月には左内腹斜筋の筋挫傷で戦線離脱した。翌12年は開幕投手を務め西武戦完投勝利を挙げたものの、夏場以降は右肩に違和感を抱き、同年秋には右肩関節唇損傷と診断された。「ストレートで勝負」。プロ入り直後の未来像は崩れたが、暗中模索の末、つかんだ結論は勝負への執着だった。「ボクみたいな投手は2球でも3球でもインコースを使わないといけない」。昨オフから繰り返す「結果にこだわりたい」。外角低め直球で見逃し三振に仕留めるより、丁寧にコースを突きアウトを重ね、その先の白星を目指すようになった。

 ポツリと漏らした言葉を思い出した。「大学4年間でいろいろな経験が出来た。もちろん進学して良かったと思っています」。“早実から即プロに行けば良かったのに”と無責任な意見を跳ね返し、ここまでの道のりが遠回りでなかったことを示すためにも、原点回帰の投球を続けていく。

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