ソフトB 柳田“小久保超え”なら「何でも買ってやる」

[ 2019年2月6日 05:30 ]

ソフトバンク・春季キャンプ ( 2019年2月5日 )

あいさつする柳田(右)と握手を交わす小久保氏(岡田 丈靖)
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 狙うは正真正銘の“小久保超え”だ。第2クールに突入した宮崎キャンプでソフトバンク・柳田悠岐外野手(30)が場外弾4発と規格外のパワーを見せつけた。球団OBの小久保裕紀氏(47)による“ニンジン作戦”で掲げたシーズン45本塁打の今季目標に「ホームランテラス除外」の特約条項が盛り込まれたものの、文句ないアーチで達成を目指す。

 偉大な先輩の“愛のムチ”だ。キャンプ地を視察に訪れた小久保氏から「テラスはなしやぞ」と通告された。今季目標のさらなる上方修正を迫られた柳田は「キツいよ、テラスなしじゃ」と苦笑いするしかなかった。

 昨年12月に、ある約束を交わした。同氏のシーズン最多、2001年の44本塁打を超えれば、ご褒美として「何でも買ってやる」。これで当初掲げた40本を45本に修正。今回はその内容にも注文が付いた。

 ヤフオクドームは2015年にホームランテラス席が設置された。左右中間のふくらみがなくなり本塁打が増加。ソフトバンクのチーム本塁打は2014年まで数度の2桁があるが、2015年以降は全て3桁。昨季は202本に達した。2012年限りで引退した小久保氏は“テラスの恩恵”を受けずに通算413本塁打を記録している。柳田は「やっぱ凄い」と改めて感服した。

 「(ノルマが上がって)最低。無理でしょ」とボヤキながらも自らを奮い立たせるように言い放った。

 「テラス込みで45本だったらゴルフクラブ一式。テラスなしで45本だったら何でも買ってもらえる。テラスなし45本、テラス込み50本、目指します」

 球団シーズン最多本塁打は1963年の野村克也氏の52本塁打。左打者では2005年の松中信彦氏の46本塁打だ。球団最強の左打者に挑戦する構えで打席に立つ。

 実は、飛距離はあまり問題ではない。昨季は自己最多36本塁打をマーク。ヤフオクドームで放った17本のうちテラス弾はわずか3本だった。この日の打撃練習では鋭い打球を飛ばし50スイング中、柵越えは4連発を含む13本。球場外にそびえる木を飛び越える特大弾を含めて場外弾4発。圧巻のフルスイングを披露している。

 「飛距離のためにウエート(トレーニング)して、進化して45本打ちます」

 チームを2年ぶりのリーグ優勝、3年連続日本一へ導くため。先輩の激励に応え、柳田は精進を誓う。

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2019年2月6日のニュース