マ軍の雄星ローテ 実は“二刀流”大谷獲得に備え考案 ディポトGM明かす

[ 2019年1月5日 05:30 ]

背番号18のユニホームを身にまとう菊池(AP)
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 西武からポスティングシステムでマリナーズへの移籍を決めた菊池雄星投手(27)が3日(日本時間4日)、シアトルの本拠地球場Tモバイル・パークで入団記者会見に臨んだ。マ軍はメジャーへの適応に向け、5、6度の先発につき1度は1イニングまたは30球程度で交代させるプランを披露。2、3年後に世界一を狙うチームのエースになるべく、左腕が革新的な起用法で全面サポートを受ける。

 前日に購入したという、球団カラーのネービーとエメラルドグリーンが入ったネクタイ姿。菊池は穏やかな笑顔で抱負を口にした。

 「まずは自分の持っているものをしっかり出せることが一番。変えていかないといけないところが出てくるが、うまく早く適応するのが結果を出す上で大切になる」

 憧れ続けてきたメジャーの舞台。だからこそ適応の難しさを知る。そんな左腕をマリナーズが温めてきたプランが支える。ジェリー・ディポトGMは「先発の5度目か6度目に1度、短い登板の日を挟む。1回だけ投げるとか、30球とか」と説明。中4日の登板間隔を守りながら約1カ月に1度の先発を「ブルペンデー」とし、1イニング程度の球数で終わらせて疲労蓄積を防ぐ。

 実は昨年、大谷の二刀流起用に備えて考案したものが原案だった。「大谷の獲得に動いた際、同じような課題を持っていた。昨年大谷のために考えていたことを発展させた」とディポトGM。同地区所属となった花巻東3年後輩と菊池が不思議な縁でつながった。

 このオフは主力を大量放出し、2、3年後の世界一に向けて再建を進めるマ軍。半面、日本から来た投手は3年目以降に疲労蓄積などから不振や故障、手術に至るケースが多い。ディポトGMは「開幕からシーズン終了まで、ケガなく30〜32試合に先発してもらい、メジャーのシーズンを分かってもらうことが重要」と強調した。

 3年を終えた後で球団に4年、菊池側に1年の選択権があり、最大で7年総額1億900万ドル(約117億7200万円)に達する大型契約。スコット・ボラス代理人は「多くの(日本からの)投手が健康面での問題に行き当たったが、マリナーズの考えが素晴らしかった。日本選手がメジャーに来る新たな方法」と胸を張った。

 菊池はマ軍入りを決断した理由を「ケミストリー(chemistry=化学反応、相性の良さ)」と表現。最高の化学反応のもと、エースへの階段を駆け上がる。(シアトル・笹田 幸嗣通信員)

 ▼ブルペンデー 救援投手のみ、もしくは救援投手並みの投球回数による継投で1試合を終える戦術。本来はリリーフの投手が1回程度を先発で投げ、2番手は本来の先発投手が5回程度を投げる「オープナー」とは異なる。どちらも昨季、レイズが導入し、複数の他球団に広まった。

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