阪神に難題…プロテクト28人 有望な若虎“守り切れない”

[ 2018年12月8日 05:30 ]

阪神入団を表明する西 (撮影・奥 調)
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 待望の吉報が届いたが、喜んでばかりはいられない。西との交渉役を務めた阪神・谷本球団本部長は、今後予想されるオリックスへの人的補償のプロテクトの人選について言及。矢野監督とも相談しながら慎重に進めていく考えを強調した。

 「監督と相談しないといかんでしょうね。まだこれからですけどね。勝手に書かないでくださいね」

 冗談めかして笑ったものの、新たな難題となりそうだ。現状の来季戦力から外国人、今年のドラフト指名選手を除いた54人が対象。幸い、今季国内FA権を取得し、来季は日本人扱いとなるメッセンジャーは対象外で「入らないみたいですね。NPBにもだいぶ前に確認しました」と話したが、将来有望な若虎をどこまでプロテクトできるかが問題だ。

 枠は28人。ベテランとはいえ福留、藤川、鳥谷ら功労者を外す選択は難しい。育成重視の金本政権からの流れで、不動のレギュラーが不在の一方、殻を破りかけている若手が多い現状。西を獲ったが、将来有望な若手を持って行かれては…とはしたくない。今後はオリックスの補強ポイントやチーム方針を吟味した上で、ダメージが最小限となるリストアップが求められる。

 「(西は)関西に残ってくれて、それもタイガースを選んでくれたのは大変うれしく思っています」と安どの表情を浮かべた同本部長。次の仕事でも最善の選択を目指す。

 《「選手(1人)+金銭」もしくは「金銭のみ」》西は年俸ランクBと予想され、阪神はオリックスに「選手(1人)+金銭」もしくは「金銭のみ」による補償が必要。FA権初行使の西の補償額は人的補償がある場合、今季年俸1億2000万円(推定)の40%=4800万円。金銭のみでは年俸の60%=7200万円になる。

 《来季日本人扱いのメッセは対象外》人的補償のために阪神は契約締結の公示日から2週間以内に外国人選手、ドラフト新入団選手とプロテクトされた28人を除いた支配下選手名簿を提出する。なお今オフにFA権を取得し「日本人選手扱い」になったメッセンジャーは、フリーエージェント規約第10条(球団の補償)においては「外国人選手」とみなされるため、プロテクトの必要がない。すべての補償は契約締結公示から40日以内に行われる。

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