広島・田中“CS男”が今年も引っ張る「自分たちの野球やるだけ」

[ 2017年10月18日 08:34 ]

セCSファイナルステージ第1戦   広島―DeNA ( 2017年10月18日    マツダ )

ロングティーを行う田中
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 セ・パ両リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(6試合制)は、18日にそれぞれ開幕。連覇を果たしたセ王者・広島は、ファーストSを勝ち上がったDeNAを本拠地マツダスタジアムで迎え撃つ。期待は切り込み隊長の田中広輔内野手(28)だ。昨秋CSのMVPがチームを勢いづける快打を放ち、先手必勝を誓った。

 昨秋のファイナルS第1戦。1番・田中が第1打席で放った二塁打は、チームに確かな勢いを呼んだ。DeNAの先発・モスコーソの外角直球を捉えた鋭い打球は左翼線に飛んだ――。

 「第1戦の第1打席は特に重要。チームを勢いづける意味でも、自分自身を乗せるためにも。どんな形でもいい。出塁することを考えて打席に立ちたい」

 田中自身も乗った。4試合連続でマルチ安打を放ち、このうち2試合は3安打猛打賞。12打数10安打、1本塁打、4打点、打率・833という驚異的な数字を残し、MVPに輝いた活躍が記憶に鮮烈だ。同じDeNAとの対戦。再現を狙う。

 「やっと試合ができる。しっかり練習してきたので、シーズン通りに入れると思う」

 準備は万端だ。1日にレギュラーシーズンが終了。社会人との練習試合3連戦では、調整を重視したため8打数2安打に終わったものの、2つの盗塁を決めた。言わずと知れた今季のセ・リーグ盗塁王。攻撃面で、足は重要な武器になる。

 「打つだけが攻撃じゃない。走塁でも積極的に攻めていきたい」

 日本シリーズ進出を懸けた短期決戦。アドバンテージの1勝があるとはいえ、王者には負けられない意地があり、重圧もかかる。それでも緒方監督は「やることはやった。あとは、普段通りの野球をやるだけ」と泰然自若だ。切り込み隊長も声をそろえて言う。

 「相手どうこうより自分たちの野球をやるだけ。アドバンテージの1勝もあるので、初戦を取ると相手にダメージを与えられる。何としても勝ちたい」

 出陣前には、黒田博樹氏の発案で昨秋CSでも作成された「モチベーションビデオ」を全員で鑑賞。田中は、今季の好プレーなどを目に焼き付け、闘志を高めて決戦に臨む構えだ。先手必勝。アグレッシブに攻める。

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2017年10月18日のニュース