金本監督、完敗も「胸張っていい」来季巻き返しへ光差す終戦

[ 2017年10月18日 05:30 ]

セCSファーストステージ第3戦   阪神1―6DeNA ( 2017年10月17日    甲子園 )

初回、能見(右から3人目)は1アウトしかとれず3失点でマウンドを降りる
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 CSファーストステージの第3戦で敗れた阪神の金本監督は試合後、甲子園クラブハウスに全選手、スタッフを集めて最後の全体ミーティング。感謝の思い、慰労の言葉を口にし、早くも来季へ向けて気勢を上げた。

 「シーズン前の評判は高くなかったけど、みんなの頑張りで2位になれた。ありがとう。マウンドでの粘り、打席での粘りがいい結果につながった。明日から休む人、練習する人がいるだろうけど、明日から来年に向けての戦いは始まっている。明日から来年に向けて頑張りましょう!」

 2年目の戦いが幕を下ろした。初回に先発・能見が3失点など投手陣が計6失点。打線も相手先発のウィーランドから1点をもぎ取るのが、やっとだった。「まあ結果がすべてなんで、これは。残念で悔しいですけど」と唇をかむ完敗だった。

 ただし、来季への希望の光が随所に散りばめられた一戦でもあった。大山は2安打を放ち、唯一の得点を叩き出した。5回に代打出場した植田はウィーランドから二塁打を放った。6回から5番手で登板した藤浪は2回無失点と復調気配を漂わせた。「(選手たちは悔しさを)持ってくれていると思うし、来年につなげるという意味でもね。来年につなげないといけない」。その行間に、来季への期待を込めた。

 「まあ1年、考えてみれば、本当に今年は気持ちを前面に出してくれた。ベテラン、中堅がよく頑張った。ケガ人も出たけど、先発(投手)もいない中、スタメンも固定できない中で2位になれたのは、胸を張っていいことだと思う。これはみんなの野球に対する執念とか粘りとかで2位になれたと思っているし。きょうで最後になったけど、今年、本当に、ほめてやりたいチームだと思いますね」

 昨季4位からの巻き返しを期して臨んだシーズン。143試合で105通りの打順を試したように最後までスタメンを固定できなかった。他球団と比べても苦しい戦力であることは否めなかった。それでも若手、中堅、ベテランの力を結集して勝ち取った2位に、金本監督は胸を張った。

 先勝しながら、雨中の第2戦を落として勢いを失い、結果としてCSは無念のファーストS敗退となった。広島へのリベンジ、リーグV奪回、日本一奪取は来季に持ち越しとなった。18日から、金本阪神の新たな戦いが幕を開ける。

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2017年10月18日のニュース