巨人、菅野で新レジェンド!大逆転Vへ「無理な数字ではない」

[ 2017年6月23日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人―中日 ( 2017年6月23日    東京D )

強めのキャッチボールで調整する菅野
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 プロ野球は、23日にセ、パともにリーグ戦が再開。4位の巨人は、5位の中日を相手にリーグトップタイの7勝を挙げている菅野智之投手(27)が先発する。首位・広島とは最大13・5ゲーム差から縮めて11・5差。逆転優勝し「メークドラマ」と呼ばれた1996年と同じゲーム差だ。エースはその再現を目指し、白星を積み上げる。

 当時も追いかけていたのは鯉の背中だった。最大11・5ゲーム差をつけられながら、驚異的な追い上げで逆転優勝した「メークドラマ」から21年後。くしくも巨人は同じ11・5ゲーム差をつけられているが、エースの菅野ははっきりと言った。

 「(逆転優勝が)無理な数字とは思わない。4位という現実を受け止めて、3位、2位と一つ一つ目先の敵を倒すことが、最終的に広島を倒すことにつながると思う」

 96年の逆襲劇は7月から始まった。今年は6月。143試合を戦うシーズンの半分に満たない65試合を消化した段階で、逆転するために十分な試合数も残されている。「一戦一戦、戦っていくことが先につながる。最終的な目的はそこ(首位奪還)になる」と菅野。このまま広島を独走させるつもりはない。

 高橋監督もエースを軸にした逆襲プランを練っている。「いい投手に数多く投げてもらうこともあるかもしれない」。まずリーグ戦再開初戦となる23日の中日戦に菅野を先発させる。さらに「中5日」を解禁することで、7月に2度ある広島との3連戦にエースを投入することが可能となる。今季の広島戦は1勝10敗。逆転するためには対戦成績を改善させることが不可欠であり、菅野も「期待にしっかり応えないといけないし、そういう役割だと思う」とフル回転を誓った。

 チームは交流戦の序盤に球団ワーストの13連敗を喫したが、勢いを取り戻しつつある。出遅れたFA移籍組の山口俊、陽岱鋼(ヨウダイカン)が1軍に加わり、交流戦最後の6試合は5勝1敗。最大で13・5あった広島とのゲーム差も11・5に縮まった。主砲の阿部が右膝を痛めて19日に出場選手登録を抹消されたものの、代役には村田がおり、役者はそろっている。

 高橋監督は選手として、最大13ゲーム差をひっくり返してリーグ連覇した08年の「メークレジェンド」を経験している。「急には(広島との差が)縮まるわけではない。1日1個ずつ(借金を)返せるように頑張る」。まずは最初の相手となる中日を圧倒することが伝説再現の第一歩となる。(重光 晋太郎)

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2017年6月23日のニュース