作新 貫いた超攻撃野球 今大会通算犠打はわずか2

[ 2016年8月22日 05:30 ]

<北海・作新学院>4回無死満塁、作新学院・鮎ケ瀬は中前に勝ち越し適時打を放つ

第98回全国高校野球選手権最終日・決勝 作新学院7―1北海

(8月21日 甲子園)
 作新学院は攻撃野球で北海のエース大西を攻略した。0―1の4回無死一塁。藤野が中越え二塁打を放つと打線に火がつき、打者11人の猛攻で5点を挙げた。藤野は2球目を叩き、決勝の中前適時打を放った鮎ケ瀬は初球攻撃。積極的に打って出て、大西をマウンドから引きずり降ろした。

 藤野が二塁打した場面は1点を追う展開で定石なら送りバントだが、小針崇宏監督は「思い切り振ってこい」と打席へ送り出した。初回にも同様のケースがあった。先頭の山本が四球で出塁すると、続く山ノ井は強攻して併殺打。それでも強攻策に出た裏には小針監督の信念があった。

 「基本からは外れているかもしれないが、セオリーはいろんなものがある。うちはセオリーの選択肢が多いというだけ」

 普段から無死一塁の場面で、打って攻める練習に多くの時間を割いてきた。今大会の通算犠打は2。藤野が「打撃練習の横で少しやるくらい」と話したようにバント練習の時間は少ない。

 走塁でも攻めた。4点リードの5回1死二、三塁。今井の振り逃げで捕手から一塁へ送球される間に三塁走者・鈴木がすかさず生還し、追加点を奪った。

 打って、走って。攻めの姿勢を貫き、全国の頂点に立った。藤野は「これが作新の野球。どんどん攻めていけた」と胸を張った。 (松井 いつき)

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2016年8月22日のニュース