【東東京】東亜学園 苦労人コンビで逆転8強

[ 2016年7月21日 05:30 ]

<東亜学園・朋優学院>5回2死一塁、東亜学院・池添が左越え適時二塁打を放つ

第98回全国高校野球選手権東東京大会5回戦 東亜学園4―2朋優学院

(7月20日 神宮)
 「2000年世代」の新たな男がベースボールの国から現れた。日大豊山の1年生・西村(写真)が「6番・二塁」で先発し、2回に左中間へ適時二塁打を放てば、1点を追う9回には起死回生の右越え同点ソロ。5打数2安打2打点と活躍し、岩倉との両軍合わせ23安打17得点の乱打戦を制した。

 異色の経歴を持つ。小学4年時に父・一徳さんの仕事の都合で米ケンタッキー州に移住し、中学3年まで6年間を過ごした。高校入学に合わせて単身帰国。強豪の大学付属高校への入学を検討していたところ、日大豊山から声が掛かった。「日本野球は守備がとてもち密。もっとうまくならなくては」と向上心に燃える。

 父は元球児。愛工大名電で3年夏の甲子園に出場した。ポジションは中堅で1学年後輩のイチロー(マーリンズ)と右中間を組んでいた。その縁もあり、昨年6月にはイチローがメジャー40球場でプレーを達成したレッズ戦を観戦。「オーラが凄すぎて何も話せなかった」。試合前には握手もしてもらったという。

 父は準々決勝の東亜学園戦を観戦するために帰国する。西村は「父に活躍を見せて、恩返ししたい」と意気込んだ。(戸田 昂文)

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2016年7月21日のニュース