大島サイクルでマツダ連敗止めた!“いぶし銀”が偉業

[ 2016年7月21日 05:45 ]

<広・中>2回2死、左中間二塁打を放つ大島

セ・リーグ 中日7-6広島

(7月20日 マツダ)
 一塁上で少しだけ誇らしげに花束を掲げ、白い歯を見せた。好調な中日のリードオフマン大島が、あと単打で偉業達成で迎えた6回の第4打席、カウント1ボール2ストライクから九里のフォークを捉えた打球は遊撃後方に上がり、グラウンドに落ちる左前打となった。14年のロサリオ(広島)以来、プロ野球史上64人目68度目のサイクル安打を達成。赤く染まった敵地のスタンドからも感嘆の声が上がった。

 「4打席目もイニングの先頭だったのでいつも通り、塁に出ることを考えて打席に入りました」

 チームは試合前までマツダスタジアムで今季6戦全敗中。嫌な流れを振り払いたかった初回にバットで勢いを付けた。「先頭だったのでまずは塁に出ることを考えていたけど、最高の結果になりました」。カウント1ボール2ストライクから、復帰登板大瀬良の出ばなをくじく右翼席へ3号ソロ。13年9月16日のDeNA戦以来、自身3本目となる先頭打者アーチで先制点を運んだ。

 2回も得点の口火を切った。2死から左中間二塁打。エルナンデスの中前打で生還し、3点目のホームを踏んだ。チームが3回まで4得点を挙げて大瀬良をKOした中、4回は九里から左中間への三塁打。球団では04年アレックス以来、12年ぶり6人目の偉業へ王手をかけた。

 入団7年目の今季は全90試合に出場。12年にプロ入り後初めて全試合出場を果たして以降、13年は140、14年は141、15年は142と惜しくも届いていない。広い守備範囲と球際の強さで昨季は2年連続4度目のゴールデングラブ賞も獲得。チームを支えるいぶし銀の男が、成し遂げた偉業だった。

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2016年7月21日のニュース