村田、横浜時代のグリップ上げフォームで好調 交流戦明け6発

[ 2016年7月21日 05:55 ]

<神・巨>6回表2死一、二塁、村田は勝ち越しとなる右前適時打を放つ

セ・リーグ 巨人6-2阪神

(7月20日 甲子園)
 グリップを高く上げ、浮き上がる軌道にバットを叩きつけた。伝統の一戦。巨人の村田が、初対戦で辛酸をなめた阪神の新人・青柳を攻略した。

 「いい当たりじゃなかったけど、いいところに飛んでくれた」。1―1で迎えた6回2死一、二塁。青柳には前回対戦した7日に7回1安打無失点に抑えられ、白星を許した。横手と下手の中間で「クオータースロー」と呼ばれる変則右腕の初球。内角のシュートを捉え、詰まりながらも右翼線に落とした。KOする決勝打に「ボールがバラけるのでファーストストライクを狙った。ボールを長く見ようと思った。(スイングは)窮屈でいい」と対策を明かした。

 高く上げたグリップに、打率3割をキープする秘密がある。胸の位置に構えていたオープン戦では打率・195。開幕後に「昔は(顔付近の)高いところで構えていたな」と2度の本塁打王に輝いた横浜(現DeNA)時代を思い出したという。試行錯誤し「その年その年によって体の状態も違う」と、交流戦期間中に横浜時代よりやや低い現在の位置にたどり着いた。バットの出はスムーズになり、交流戦明けから6本塁打。7月の打率は・347と好調だ。

 球宴休みには家族でディズニーランドに出掛けた。人気アトラクション「カリブの海賊」から出ると、まさかの豪雨に見舞われ「雨が降ってきたんですぐに帰りました」と苦笑い。だが梅雨が明けた甲子園では9回にも右越え二塁打を放ち、全得点に絡む「あっ晴れ」3安打で通算1700安打に到達。4連勝で貯金は2。今季甲子園では6勝1分けで開幕から6連勝は7連勝した91年以来25年ぶりだ。

 首位・広島が敗れ、6月30日以来の1桁9ゲーム差に縮めた。「少しでも苦しめて何とか追い抜けるようにしたい」。夏場に強い35歳。実に頼もしい。(神田 佑)

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2016年7月21日のニュース