阪神 156キロ右腕ドリス獲り マテオとW守護神で呉昇桓の穴埋める

[ 2015年12月16日 06:29 ]

2010年、カブス時代のマルコス・マテオ(AP)
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 阪神が新守護神候補としてラファエル・ドリス投手(27=タイガース)の獲得を目指すことが15日、明らかになった。メジャー通算40試合に登板して2勝4セーブをマークする右腕。1メートル95の長身から角度あるストレートを投げ下ろす。また、7月に故中村GMが渡米した際にリストアップしていたマルコス・マテオ投手(31=パドレス)とも入団交渉中であることがこの日までに判明。違法賭博容疑で退団した呉昇桓(オ・スンファン)投手(33)の穴は、2投手によるダブルストッパー構想で埋める。

 来季スローガンに「超変革」を掲げるチームらしく、助っ人獲得の手法も極めて斬新だった。違法賭博容疑を受け、11日に呉昇桓との残留交渉の打ち切りが決定。衝撃の退団発表からわずか4日で、2人の守護神候補が判明した。

 「獲得へ向けて動いています。典型的なパワーピッチャー。年齢も若いので伸びしろにも期待したい」

 球団幹部の1人が期待を込めてそう評したのは、タイガース傘下3Aトレドに所属するドリスだった。ドミニカ共和国出身の27歳。最速156キロを誇る速球派右腕で、長身から投げ下ろす投球には角度がある。カブスに在籍していた11~13年には3年連続でメジャーへ昇格。通算40試合で2勝4セーブ(4敗)の数字を残した。

 MAXのスピードもさることながら、特筆すべきは153キロというストレートの平均球速だ。主な変化球はスライダーとカーブの2種類しかないが、その事実が逆にストレートの威力を物語る。ここ2年はメジャー昇格を逃したが、今季は3Aトレドで43試合に登板し7勝1セーブ(5敗)の防御率4・61。メジャーでは一度も先発経験がなく、いわばリリーフを専門職としていることから、抑えはもちろんセットアッパーとしての活躍もありそうだ。

 ドリスが若手の成長株という位置づけなら、メジャーでの実績を誇るのがパドレスのマテオだ。ドリスと同じドミニカ共和国の出身で、11年は2投手ともカブスに在籍しており、しかも福留ともチームメートだった。

 来季の助っ人布陣はメッセンジャー、ゴメス、ペレスが残留し、同じく新加入のヘイグが決定。さらに四藤慶一郎球団社長(55)がこの日、マテオについて「交渉中。決まったらお話しします」と語ったように、ドリスは6人で4枠を争う外国人枠の中に飛び込んでいくことになる。しかし実際はメッセンジャー、ゴメスは投打の軸であるため、4人で残りの2枠を争う構図だ。

 外国人枠という最初のハードルはあるが、ドリスとマテオのダブルストッパー構想、さらには福原と安藤を加えた強力な必勝カルテットが形成される。

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