マエケン、ドジャース最有力!“相思相愛”最初の視察先はド軍本拠

[ 2015年12月16日 05:33 ]

ロサンゼルスに到着した前田健

 広島からポスティングシステムでメジャー移籍を目指す前田健太投手(27)の最有力な移籍先に、ドジャースが浮上した。前夜のうちに離日した前田健は14日(日本時間15日)、ロサンゼルスに到着。関係者によると、15日(同16日)にも最初の視察先としてド軍の本拠地ドジャースタジアムを訪れるといい、即交渉する可能性もある。ド軍は先発右腕の獲得が不可欠で、西海岸の球団を希望する前田健サイドとは相思相愛に。交渉期間は来年1月8日(同9日)まであるが、早期決着も十分あり得る。

 ロサンゼルス国際空港に降り立った前田健は、報道陣に軽い会釈をし、無言のまま迎えの車に乗り込んだ。現地では契約したエージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」との打ち合わせなどを行うが、同社の交渉で移籍先最有力となったのが同地を本拠とするドジャースだ。

 ド軍はこの日、獲得を狙ったクエト(ロイヤルズからFA)の争奪戦に敗れ、同地区の宿敵ジャイアンツにさらわれた。サマージャ(ホワイトソックスからFA)の争奪戦もジ軍の前に屈しており、屈辱の2連敗に。さらに自軍からFAとなったグリンキーは、残留交渉失敗でやはり同地区のダイヤモンドバックスに移籍した。ダ軍はトレードでブレーブスからミラーも獲得している。

 この4投手は、いずれも移籍市場で最上位だった先発右腕。リーグ3連覇中のド軍だが、先発ローテーション候補はカーショーをはじめ4人が左腕で、右投手は契約に合意した岩隈しかいない。同地区のライバル球団は次々と大型補強に成功しており、何としても即戦力の先発右腕が必要な状況だ。ただ、球団首脳は交換要員として若手有望株の放出に迫られるトレードには否定的。クエトが消えたことで、市場の先発右腕ランキングでトップグループに立った前田健に照準を定めた。

 米メディアは「前田健太は西海岸の球団を希望しているようだ」とも伝えている。今回は、まだ2歳の長女や夫人ら家族3人を伴っての渡米。日本人コミュニティーが発展しているロサンゼルスは住環境の上では申し分ない。現地滞在中には健康診断などを行い正式契約に備えるとみられるが、住環境の確認も大きなミッション。また近郊の球団施設などの見学ツアーも組まれており、関係者によると最初にドジャースタジアムの訪問を予定しているという。

 グリンキーとの再契約に総額2億ドル(約242億円)以上を準備していたド軍は補強資金を潤沢に残し、広島への譲渡金を含め総額8000万ドル(約96億8000万円)前後が相場とされる前田健獲得への支障はない。同地区のパドレスとともに争奪戦をリードしてきたド軍が、大本命へと浮上。“相思相愛”ともいえる環境が整い、交渉は最終局面へ向かう。(ロサンゼルス・奥田 秀樹通信員、笹田 幸嗣通信員)

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