侍ジャパン以上の悲劇、決勝T進出目前で台湾が迎えた結末とは…

[ 2015年11月23日 08:30 ]

 野球の世界一を決めるプレミア12が21日、韓国の優勝で幕を閉じた。侍ジャパンは準決勝の韓国戦(東京ドーム)で、9回に3点差をひっくり返されて敗れた。結果は3位。多くのファンや関係者が肩を落とし、落胆のため息をついたのは言うまでもない。

 ただ、それ以上の悲劇に見舞われたのが台湾だった。日本国内ではあまり話題にならないが、台湾は深い悲しみに包まれていた。日本と台湾の共同開催だった今大会。台湾代表チームは母国での予選ラウンドと準々決勝を突破し、日本での準決勝進出を目指していた。しかし、勝てば決勝トーナメント進出が決まる大事な一戦で、プエルトリコ(15日、台中)に敗戦。自由時報の女性記者ゴー・イーチエさんは「せっかく日本に行くのを楽しみにしていたのに…。日本行きがパアになってしまいました」と悲しんだ。

 負け方が、日本以上に悲劇的だった。それは延長12回、タイブレークで起こった。日本同様に野球熱が高い台湾。日曜日の昼に行われた試合で、スタジアムはファンで膨れあがった。先発した西武・郭俊麟(カク・シュンリン)が8回1失点と力投したが、打線がつながらず。それでも救援投手が粘り、延長12回に1点を勝ち越した。「決勝トーナメント進出をつかんだ!」と誰もが確信した直後だった。5番手の潘威倫(ハン・イリン)が、なんと、逆転サヨナラ満塁弾を被弾した。開催国ながら、まさかの予選ラウンド敗退。夢は無残にも散った。ファンは目を覆い、涙を流す女性までいた。

 台湾ではスポーツ専門チャンネルで、母国のスーパースター・陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)が所属する日本ハムの主催試合が全試合放送されるなど、日本の野球に対する関心も高い。ケーブルテレビでは日本の番組が、字幕付きで放送されるなど日本文化を身近に感じている。多くのファンが日本行きの航空券を購入して野球観戦と観光を楽しみにしていたが、台湾代表の敗退でキャンセルする羽目になった。

 準決勝の敗戦で侍ジャパン・小久保監督は、痛烈な批判を一身に浴びた。台湾代表は大会前から下馬評が高くなかったため、現地での批判が日本ほど高まらなかった。それが唯一の救いだろうか。(神田 佑)

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