ソフトB孫オーナー 松田にVパレード中残留要請、ファンの声に“便乗”

[ 2015年11月23日 05:55 ]

優勝パレードで歓声に応える(左から)孫オーナー、松田、工藤監督

 球団初の日本一連覇を成し遂げたソフトバンクの優勝パレードが22日、本拠地・福岡市の中心部で行われ、約35万人(主催者発表)が約2・5キロのコース沿道に詰めかけた。孫正義オーナー(58)は海外フリーエージェント(FA)権を行使してメジャー挑戦の意向を示した松田宣浩内野手(32)とオープンカーに同乗し、自ら残留を要請。工藤公康監督(52)は直接出馬も辞さない意向を示した。

 選手会長の松田に降り注いだ35万人の声援は、日本一連覇を祝福する声だけではなかった。

 「マッチ、残って!」。悲鳴にも似た声が飛ぶ。その思いを代弁したのが、孫正義オーナーだった。先頭で赤いオープンカーに乗る際、同乗する松田に歩み寄ると、固い握手を交わした。

 「ファンとわれわれの願いは一つ。ぜひぜひ、よろしくお願いします」

 海外FA権を行使し、メジャー挑戦を視野に入れる背番号5。だが、日本一3連覇を目指す上で海を渡ってもらっては困る。「連覇で終わりではない。これからも勝ち続けていかないといけない。そのためには彼のリーダーシップを逃すわけにはいかない」。その思いを右手に込め「しっかり握手してくれた。通じたのではないかと信じています」と自信を見せた。

 「二の矢」は同じく、同乗していた工藤監督だ。この日は「プレミア12、お疲れさん」と交わした言葉は少なかったが、指揮官自身も99年に前身のダイエーからFA宣言した際、メジャー挑戦を真剣に考えた時期もある。「アメリカを考えるならば時間はかかるよ。向こう側の評価も聞いてみないことにはね」と理解を示した上で、「本人が迷っていれば“残れよ”と言います。出て行く時があれば出て行きます」と直接出馬を示唆した。
 松田は自らの去就について口を開くことはなかったが、残留を願う声が飛び交ったパレードについては「先頭のオープンカーに乗せてもらった。幸せでした。1年間、やってきてよかった。ファンの声援で報われました」と深く心に刻んだ。

 「彼の胸に届くのを祈るばかりです」。最後にそう言った孫オーナーはパレードが終わると、すぐ次の仕事先へ向かった。日本一多忙と言われるオーナーの「出馬」による異例のラブコールは、松田の心を揺さぶったはずだ。(福浦 健太郎)

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