【侍ジャパンの誤算3】必要不可欠な代表・球団間の調整役

[ 2015年11月23日 09:30 ]

前回のWBC宮崎合宿は2月中旬から行われた。次回はどうなるか

 12球団から選手を「借りる」形で成り立つ代表チーム。各球団の協力は不可欠だが「年俸を払うのは球団」の意識は根強い。だが、大目標である17年3月のWBC開幕まで1年4カ月。日本代表への理解を球団と深めなければ同じ繰り返しだ。

 小久保監督自ら各球団の意向を聞き、話し合うには限界がある。指揮官が球団から出される「条件」を受け入れれば、それだけ起用法は限定される。先発ローテーション決定、各試合で準備する救援投手も決まってしまう。それでは勝負の局面で、適材適所の選手を投入することはできない。小久保監督の希望と、各球団の意向を調整する第三者的な立場の技術委員の選定は不可欠だろう。

 山田、筒香ら主力らは「代表選手はシーズンでも結果を残さなければ」と言った。3月と11月には国際試合が組まれる。選手が代表活動を「日常」のものとする意識は高い。シーズンで疲労を理由に成績が落ちては、常設化された侍ジャパンの存在意義が問われる。

 17年WBCでは日本人大リーガーの参加も期待されるが、小久保監督は「球団によって温度差があると聞いている。派遣が可能かどうかしっかり調べないといけない」と慎重だ。世界一を逃した13年の第3回大会では大リーグ組は不参加。「(代表入りの)報道が出ているけど、代表から何の連絡もない」と戸惑う大リーグ組の選手もいた。代表入りへの意思確認、各球団との交渉を大リーグ機構(MLB)任せでは同じ結末になる。

 小久保監督はこの日の総括会見で「なるべく集まっている時間が短いほうがいい」と招集期間への考えを示した。過去のWBCでは、2月中旬の代表合宿から大会終了まで40日前後を拘束した。大リーグ各球団が難色を示すのが拘束期間。指揮官の発想なら、大リーガーは所属球団のキャンプに参加し、大会直前に合流も可能。交渉への武器ともなり得る。

 生中継したテレビ局の平均視聴率も高く、代表の魅力は再認識された。WBCはさらに注目度が高まる。過程にも世間の厳しい目が注がれる。(特別取材班)=終わり=

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