DH論争に負傷のカ軍エースは「ナ・リーグの野球が本来の姿」

[ 2015年4月30日 17:21 ]

カージナルスのアダム・ウェインライト投手 (AP)

 今季、指名打者制を採用するア・リーグのタイガースから投手も打席に立つナ・リーグのナショナルズへと移籍したマックス・シャーザー投手(30)は23日のカージナルス戦での打席で右手の親指を負傷。この影響で同投手は次回の登板を回避する憂き目に遭い、「ルールを統一する必要がある」とナ・リーグにも指名打者制を採用するべきと主張した。

 しかし、ジャイアンツのマディソン・バムガーナー投手(25)はこれに反論。「投手が打席に立つことが野球本来の姿」と通算6本塁打を記録して“本業”のピッチング以外でも結果を出している左腕は指名打者制不要論を説いた。

 シャーザーの言う通り、投手が打撃でケガをして“本業”に影響が出てしまうことは確かに問題。一方でバムガーナーのように指名打者制に違和感を覚えている人々がいることも事実だ。

 そこで米メディアはカージナルスのアダム・ウェインライト投手(33)に意見を求めた。同投手は25日のブルワーズ戦での打席中に左アキレス腱を断裂。今季絶望となり、まさに“本業”以外でのアクシデントで休業を余儀なくされた。

 メディアはウェインライトが“本業”以外でケガに見舞われ、憤まんやる方ない思いを吐露するのではとマイクを向けたが、返ってきた答えは「ナ・リーグの野球があるべき姿だと思うな」と投手が打席に立つことを支持するコメントで周囲は肩透かし。

 さらにカージナルスのエースは「あくまで自分の意見だが、ナ・リーグの方が戦術面や野球そのものの質がア・リーグよりも勝っていると思う。野球は素晴らしいスポーツなのだから、そのルールにあまり手を加えてほしくない」とナ・リーグにも指名打者制採用をという声に異を唱えていた。

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