東尾修氏がロッテ・田中を分析“体の開き”克服で劇的に変わる

[ 2015年4月30日 08:15 ]

<ロ・西>3回5失点だった田中

パ・リーグ ロッテ0-7西武

(4月29日 QVC)
 ロッテ・田中の投球フォームにはもったいないとの印象を受けた。1軍デビューの緊張や、異様な雰囲気にのみ込まれた部分を割り引いても、左肩や左腰の開きが早すぎる。せっかくいい形で軸足の右足に立ち、体重移動の過程でも大きな欠点はない。ただ、リリースの瞬間の左サイドの開きで台無しになっている。

 左サイドの開きが早いと右腕は体の中心線から離れる。力は当然指先には伝わらない。それだと、ベース板付近での速球、変化球ともに切れや回転数は生まれない。初回、浅村に中前打され、森にはあと一歩で本塁打という中越え二塁打を打たれた。いずれもフォークボール。ベース上で球が生きていないから、低めに決まってもついてこられる。それが1軍だ。

 裏を返せば、体の開きをしっかり克服できれば劇的に変わる可能性を秘める。シュート回転や抜ける変化球もなくなり、制球も自然と向上する。自信を失う必要はない。通用する下地は十分あるのだから、体を鍛え、自分のことをよく理解した上で修正してほしい。
(スポニチ本紙評論家)

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2015年4月30日のニュース