橘が初の4強 昨秋県大会V平塚学園に16安打12点猛攻

[ 2015年4月30日 06:05 ]

春季高校野球神奈川県大会準々決勝 橘12─5平塚学園

(4月29日 横浜)
 橘が16安打12点の猛攻で、昨秋県大会優勝の平塚学園を下して初の4強に進出した。

 福田茂監督(48)の一人息子で3番に座った耕平遊撃手(3年)が初回の右越え先制適時三塁打に、4回は右越え3ランを放つなど4安打6打点と爆発。指揮官は「力がないんだから打ち勝て、と言っていた。息子?大活躍でしたね。あそこまで活躍するとは」と目尻を下げた。耕平は「しっかり振り込んだ結果」と胸を張った。

 迷いのない打撃が光った。相手の平塚学園は昨秋神奈川県大会でドラフト候補擁する東海大相模を下した強豪私学。それでも臆せず早いカウントからフルスイングし、16安打中15安打が追い込まれる前にとらえたものだった。さらに走者が出ればすかさずエンドランでチャンスを広げるなど徹底的に攻めた。

 この日は球場スケジュールの関係で、第1試合が午後2時30分プレーボール。第2試合の橘─平塚学園は午後5時36分開始のナイターゲームとなった。それでも指揮官は試合前に「こんな経験めったにできない。照明が目に入ってエラーしちゃったとしても、それだって良い経験だ」と言って笑わせ、伸び伸びプレーを引き出した。

 橘は川崎市立の公立校。甲子園出場はなく、過去5年では13年夏の神奈川大会4回戦進出が最高だ。毎日練習する校庭は広さがとれないため、平日には等々力球場を借りるなどして練習。厳しい環境の中でも振り込みを多くしてカバーしてきたという。

 第1試合では相模原が横浜隼人を8─4で撃破。春の神奈川に公立校旋風が吹いた。

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2015年4月30日のニュース