風速70メートル予想…巨人 球団初の沖縄公式戦も前日中止発表

[ 2014年7月8日 05:30 ]

那覇に到着したセペダ(左から3人目)とアンダーソン(左)

 異例の前日中止決定だ。DeNAは7日、台風8号の接近に伴い、8日に開催予定だった巨人戦(沖縄セルラー)を中止すると発表した。日本野球機構(NPB)によると、試合前日の時点で発表されるのは04年9月の日本プロ野球選手会のストライキ以来。また、DeNAのユリエスキ・グリエル内野手(30)は飛行機の揺れに対する不安を訴えて、沖縄入りしなかった。

 沖縄入りへ支障が出ないよう、巨人は前日の6日から動いていた。当初予定していた7日の午後便から、同午前9時35分羽田発の全日空便へ変更。最善は尽くした。原監督も「(台風に)立ち向かっていくんだよ。早くから準備して動いてね。沖縄のファンの方々の思いもある。人事を尽くして天命を待つ、だよ」と話したが、予報では7月としては過去最強クラスの台風8号が8日にも沖縄本島に再接近。DeNAは安全な開催が見込めないため、この日午後5時に異例の前日中止を決定した。

 主催ゲームではないとはいえ、巨人としては球団史上初の沖縄での公式戦開催。舞台は2月の春季キャンプを行う沖縄セルラーとあって、原監督もキャンプ時に「また公式戦で沖縄に帰ってきます」と楽しみにしていた。指揮官は「室内もあるから」と8日も全体練習を行うことを示唆していたが、当日は沖縄本島の最大瞬間風速は70メートルにも達すると予想されている。選手の安全を考慮し、練習を中止して、外出禁止とする可能性もある。DeNAの高田GMも「中止なのに(選手たちが)外に出てケガでもしたら大問題。必要なものはきょう買うことを、チームとして徹底したい」と外出禁止令の意向を強調した。

 巨人はこの日、2連戦に先発予定だった菅野、内海がともに沖縄セルラーでブルペン投球を行った。左肩腱板の一部炎症で戦列を離れていた内海も9日の復帰戦へ「頑張ります。それだけ」と気持ちを引き締めたが、練習終了から約1時間後に中止が決定。9日は菅野がスライドする。天候には勝てない。04年のストライキ以来となる前日の中止決定。9日には沖縄のファンの前でプレーできることを願うばかりだ。

 ≪前日までに中止決定≫

 ☆浸水 00年9月12日にナゴヤドームで行われる予定だった中日―広島戦が、ドームが浸水したため中止となった。台風14号と秋雨前線の影響で、名古屋市内では1時間に93ミリの雨が降り、復旧のメドが立たないことから11日夜に中止が決まった。

 ☆球界再編 04年9月、近鉄とオリックスの合併に反対した日本プロ野球選手会のストライキにより、18、19日に開催が予定されていた、1、2軍の公式戦が全て中止となった。球団側と選手会の団体交渉が決裂し、17日夜に発表された。

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