危険予知怠った楽天ボウカー 藤田悪送球のカバー遅れ失点

[ 2014年6月29日 05:30 ]

パ・リーグ 楽天1―2日本ハム

(6月28日 札幌D)
 車は「だろう運転」ではなく「かもしれない運転」が必要だと言われる。歩行者が物陰から飛び出してくるかもしれない、前の車が急にブレーキを踏むかもしれない、など…。これは野球の守備にも当てはまることだ。

 楽天の礒部外野守備走塁コーチが「バックアップが遅い。すぐ走らないといけない」と振り返ったのは6回1死一塁の左翼・ボウカーの守備。北のゴロを捕球した二塁の藤田が併殺を狙って遊撃の松井稼に転送も、指に引っ掛かり悪送球となった。ボールは左翼付近を転々。一塁走者の大谷は楽々と先制のホームを踏んだ。

 この日の二遊間は昨季に球団初の日本一に大きく貢献した藤田と松井稼。ゴロは藤田のほぼ正面で、誰もが併殺での攻守交代をイメージした。ボウカーに必要だったのは「送球がそれるかもしれない」と危険を予知し、バックアップの位置に向け早く一歩を踏み出すこと。大谷を三塁で止めればマウンドの青山も、その後の結果はどうあれ集中は持続できたはずだ。

 連勝は3で止まり単独最下位。昨季ゴールデングラブの名手・藤田の守乱に佐藤監督代行も「しようがない。藤田だから」と必死に前を向いた。

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2014年6月29日のニュース